1.四万たむらで忘年会計画
屋根の上に北斗七星が瞬いているのが見えた。
11月の日の出は遅い。
朝5時。
高速道路のETC割引と渋滞回避のため、今回も暗い中出発した。
私の掲示板で四万温泉行きの話が出たのはいつだろうか。
9月に
田貫湖へみんなでキャンプに行ったときに、四万温泉の蕎麦屋中島屋の小枝子パパが、行きたいけど仕事があるので週末泊まりなら地元でないと無理だなと言ったことが始まりだったかもしれない。
あれよあれよと話は進み、時期は11月。目的は早めの忘年会。参加者は・・・気が付いたら25人を超えていた。
これもみんな、幹事や手配を引き受けてくれただださん、晶ちゃん、小枝子パパの手腕と人望に寄るのだろう。
会場は驚いたことに
四万たむらの花湧館と決まった。
四万たむらと言えば、初めて四万へ行ったとき、うっかり迷い込みそうになり、入り口のあまりのゴージャスぶりに目を回したあそこだ。
四万たむらには、たむら、
四万グランドホテル、そして今回泊まる予定の花湧館と三種類の施設があり、どこに泊まっても全部のお風呂に入れるという。
お風呂だけでいくつあるんだろう。
・・・ちゃんと数えていないが12ぐらいありそうだ。
全部入りたいけど無理だろうな。
でもこれを逃したら一生四万たむらに縁がないかもしれないし。
幹事の晶ちゃんから、チェックインは2時からだが、宿泊客は11時からお風呂に入れてもらえると聞き、また、たむらに2度宿泊経験のあるyuko_nekoさんから、たむらには温水プールもあるという情報を頂き、それでは11時からプールで子供たちを遊ばせようと計画したのだが、何故か通年営業のはずの温水プールは、小枝子パパによると今はぬるくて使えないとのこと。
いつものように早朝に家を出て、朝早く群馬に着いたらチェックインまでどうするか、いきなり途方に暮れてしまった。
何のプランもないまま、とにかく夜明け前の5時には家を出た。
ETCの夜間割引を使うため、練馬ICから100キロ以内の前橋ICで関越道を降りる。
最初に目に付いたまるまつという和風ファミレスに入り、ゆっくり朝食を食べた。
どうせ時間は沢山あるのだ。
「パパ、何かアイデアある?」
「え?」
何だかにやにやしている。
「何か考えてるんでしょ」
「・・・榛名山を登ってみようと思って」