海とビーチと
*子連れ沖縄旅行記*

13.なかゆくい市場おんなの駅

　那覇での観光を終えて、高速に乗った。
　沖縄自動車道は縦に細長い沖縄本島を南北に貫いている。
　午後2時半という中途半端な時間。
　急激にお腹が空いてきて、さっき牧志公設市場の二階で食事をしなかったことが悔やまれてきた。
　こんなとき、さーたーあんだぎーか、じゅーしーのおにぎりでもあれば。
　「去年行った、なかゆくいに寄りたいんだけど」と私。
　「いいよ」
　なかゆくい市場おんなの駅は、恩納村の特産物や土産物を扱う道の駅的な施設だ。
　場所は石川ICで降りて西海岸を少々南下、ルネッサンスリゾート・オキナワの手前にある。
　鮮魚やさーたーあんだぎー等も売っているが、何よりドラゴンフルーツが激安だった。カナもレナも今回の沖縄旅行で楽しみにしていることの一つがドラゴンフルーツをお腹いっぱい食べることだったから。

　後部座席が静かになったと思ったら、レナが爆睡していた。
　朝も早かったし、飛行機の中では耳が痛かったし、炎天下、首里城見学をして疲れちゃったんだろう。
　なかゆくい市場に着いて車が停まっても、まるっきり目を覚ます気配は無かった。

　レナが寝ていたので交替で店の中を見に行った。
　真っ先に果物売場に行ってドラゴンフルーツを見てみたが、季節が一ヶ月違うせいか、去年より高めだった。
　去年は小さめのドラゴンフルーツが四つ入って200円だったけど、今年はそれよりちょっと大きめのドラゴンフルーツが一つで200円だった。
　どうしようかなぁ。
　高いけど、子どもたちが楽しみにしているからとりあえず一つ買っておこう。
　あと、季節なのかやたらとパッションフルーツも目に付くのでこれも買っておこう。
　面白いものではダチョウの卵なんかも売っている。ひとつ2,100円。
　沖縄の穴のないドーナツ、さーたーあんだぎーはいろんな味の物が並んでいる。
　幻の味ブルースというお菓子も気になる。気になるけど量が多いので今回は諦める。
　代わりに三ツ矢本舗ミニさーたーあんだぎーの詰め合わせを一袋買った。
　車に戻って袋を開け、ひとつカナに渡す。
　「美味しいよ、食べてごらん」
　「・・・」
　彼女は今まで食べたことのないものに対していつも懐疑的だ。
　でももう一度勧めると流石にお腹が空いていたのか食べ始めた。
　「もう一個ちょうだい」
　うん美味しかったらしい。
　パパが戻ってきたので車は動き出した。後はもう、真っ直ぐ名護へ向かうだけだ。