百合居温泉は田んぼの中に建っている。
道路沿いに看板も無ければ、それどころか道路沿いから見えもしない。
10年前は辿り着くのに苦労した。
でも今は・・・
「スマホで検索したらGoogle Mapに載ってるよ」と私。
「えっ」とみんな。
時代は変わったよねぇ。
もう本物の秘湯なんて日本には存在しないのさ。
やませみさんが先に男湯のドアを開けて、もう入れるか確認してきてくれた。
時刻は午後2時ちょっと過ぎ。
今日は入れるみたいだ。やったね。
前に来た時にはとにかくボイラーの調子が悪いからいつ入れるかわからないって言われて、お風呂の見学だけして帰ったんだ。
長方形の古そうな浴槽にパイプからじゃばじゃばお湯が注がれていたけど、そのお湯はぬるま湯で量も足を入れたって足首までも溜まっているかどうかってレベルだった。
だから百合居温泉はぬるい湯って印象がある。
実際浴室の入り口前に平成7年と平成22年の温泉分析表が貼ってあるが、平成7年には49.8度となっていた源泉温度は、22年には33度まで下がっている。