8.湯の家旅館到着
そうしている間にチェックイン時間が近づいてきた。
あとは真っ直ぐ日光湯元へ。
標高1400メートルある戦場ヶ原から更に少し登ると、やがて車窓に湯の湖が見えてきた。南側は凍っているが、湯元に近い北側は不凍湖になる。湖の底からも温泉が湧いているからだ。まさに湯の、湖なのだ。
今夜泊まる予定の
湯の家旅館は温泉街には入らず、一番手前の湖畔に建つ。
湯の家の駐車場は狭そうだった。
日帰り入浴も受け付けている宿だが、すぐに宿の人が近づいてきて、「ご宿泊のお客様ですか? こちらにどうぞ」と案内してくれた。
車は隙間無く駐車させるため、キーを預けるシステムだ。
建物は思ったより大きく、内部は外観のイメージより年季が入っていた。
部屋へ案内してくれた仲居さんはてきぱきとして感じよく、なかなか好印象だった。
通された部屋は二階。窓からは隣のホテルとそびえる山、そして駐車場の向こうに少し遠いが湯の湖も見える。
仲居さんが「ここは修学旅行生も使う宿だから子連れでも気兼ねないですよ」と仰ってくれた。確かにカップルなどで泊まるには落ち着きは無いかもしれないが、我が家としては助かるかもしれない。