1月4日(金)
「行こうかな…と思って」と、ダンナが言ったのは、三が日の最終日、1月3日のよしかの実家からの帰り道だ。
「行くってどこへ?」
「いや、スタッドレス買ったから、雪でも見に…」
翌日の朝8時には車に乗って、東北道へ向かっていた。
行き先を日光に決めたのは、まだ子供がいなかった頃、前の車にチェーンを買ったとき、適当に車を走らせて日光に行ったときの記憶が鮮明だったからかもしれない。あのときは、目的がスキーじゃなかったから、とにかく東京を出て、雪があってスキー場の無さそうな道を選んで走っていたら、日光に着いた。雪景色でひとけのない朝の東照宮や、凍った華厳の滝は、有名な紅葉の時期とはまた違って凄絶な美しさ。湯滝を見て日光湯元へ、その場で宿を取って泊まった。その晩、あまりの寒さに4WD車の軽油は凍って、危うく東京に帰れないところだった。
あのとき泊まった湯元には、小さなスキー場があった。
子供が雪遊びをするにもちょうど良さそうな…。
10時半には中禅寺湖の辺りを走っていた。よく晴れている。湖面に光が反射してきらきらしている。
まっすぐ湯元に行き、まず今夜の宿を確保。
スキー場もあって温泉もあって、まだお正月休みといっていいような日にちで、しかも休前日なのに、日光湯元にはまだあちこちに空室有りの看板が目立つ。
湯守 釜屋旅館。
アウトバスで一万円というので、即決。
日光湯元スキー場はファミリー向けらしく、子供の雪遊びコーナーがちゃんとある。もう親たちも何年も板をはいていない。いつもゲレンデでも子供の遊びにつきあうだけ。今回も板は持ってきていない。そのかわりプラスチックのソリは必需品。
疲れたら子供用の遊具が揃った室内のキッズルームもあるよ。
さて、3時になったのでチェックイン。部屋に案内される前にお汁粉のサービス。冷えきっていたのでちょっと嬉しい。
はい、この電話ではネットはできそうにありません。現地アップはあきらめましょう…。
釜屋旅館。部屋はちょっと古いが、子供用の浴衣が準備されていたのでカナは大喜び。
露天風呂は混浴だというので、早めに行ってしまおう。
午後になって空は曇り、雪が舞いだしたので気温はぐんぐん下がってきた。露天風呂入り口と書かれたドアの前には雪のついた木のサンダル…。外を通っていくのか、ちょっときつそう。他にも躊躇しているカップルがいたが、お風呂には誰もいないようだったので決意して、行くことにした。
露天風呂の入り口はちょっといい感じ?
この角度からの撮影だと、ロケーションも良さそう。でも実際は屋根付き、四面のうち二面は脱衣所等で壁有り、外の景色が見えるのは残る二面だけでしかも木立の向こうにすぐ建物かあって、外を通っていく割には、それほどのものではない。脱衣所自体が男女別れていないし、床に落ちた雪が凍って冷たいわ、滑るわ…協力者がいないと、昼間の女性の入浴はかなり難しそうである。夜は女性専用タイムがあるが、真っ暗で何にも見えなそう。
上がるときは二歳のレナは、極寒の外の脱衣所ではなく、タオルにくるんで中に戻り、大浴場の脱衣所でゆっくり服を着せた。
夕食は薬草酒のサービス付き。
興奮して昼寝もしなかったレナは、二つ目のみかんを食べ初めて、急に一声泣いたかと思うと、もうその場で寝てしまった。
さて、明日は…?
つづく…