JRハウステンボス駅はそのままハウステンボスの名を冠した駅名だ。
ホーム自体は島型のものがひとつあるだけでローカルな印象だ。
階段を昇ると出口は左右にあり、右へ行けば長い橋を渡ってハウステンボス、左に行けば今夜泊まるホテルローレライ。
駅舎は小さいながらもヨーロッパを意識したハウステンボスらしい装飾がなされているが、ローレライのある出口から出ると通りが一本走っているだけの何とも殺風景な眺めだ。
ホテルローレライはちょうど駅舎から通りを斜めに渡ったまさに駅前に建っているのだが、何と言うか、駅舎やハウステンボスがヨーロッパの街並みなどを意識した煉瓦色で統一されているのに対し、ローレライは白を基調とした中途半端なお城っぽい建物で、しかもその白が年代とともにくすんでしまったことなどから、妙に安っぽい雰囲気を醸し出していた。
まあしょうがない。
ハウステンボスとハウステンボス駅からの交通の便と予算と天然温泉付きという条件を満たしたのはここだけだったのだから。
もうちょっとセンスとか高級感がほしければ、もっと沢山お金を払わないとならないんだろう。
駅からは道路一本渡るだけなのに、横断歩道は何故か少し離れた後方だし、車通りがあまり無いからと言ってそのまま渡ろうとするとガードレールが邪魔だし、目の前にあるのに歩行者を拒否しているような動線だ。
敷地内に入ってからも、車は入りやすいが徒歩だとおざなりなアプローチになっている感があった。
玄関前に黄色い長崎バイオパークの停留所を見つける。
ホテルアマンディのシャトルバスではどこに停まるのかさっぱり分からず苦労したので、こうしてちゃんと停留所の標識柱があることにホッとした。
外観は少々チープ感のあるホテルローレライだったが、玄関からロビーに入ると天井が高く柱の太い重厚感のある作りだった。
今朝チェックアウトした
稲佐山温泉ホテルアマンディと比較しても、いかにもリゾートらしい雰囲気を出している。
早速フロントで今夜の予約を入れてあるということを伝え、荷物を預かってもらうことにした。
部屋にはまだ入れないが、チェックイン手続きもしてもらえるというので、こちらも済ませてしまった。
荷物を預けて身軽になって、バイオパーク行きシャトルバスの停留所をちらちらと見ていると、すぐに黄色い車体のマイクロバスがやってきたが、運転手は車から降りて車体の整備を始めた。これが終わるまでは発車しないようだ。
その間、ロビーのふかふかの椅子に身を沈めてしばし休憩。