最終日 2007年3月31日(土)
磨りガラス越しにゆらゆらと光が揺れている。
がらがらと引き戸を開けて浴室に入れば、もちろん誰もいない。
朝風呂の至福。
ひとりじめ。
ところでお湯はちょっとぬるめだった。
昨日の夜はもっとぬるかったし。
昨日は私たち以外にももう一組子連れの宿泊者がいて、夜にお風呂に行ったときには水のホースが浴槽まで伸びていたからもしかしたら水で埋めた後だったのかもしれない。
雪は降っていない。
霧も残っていない。
晴れているとは言い難いけれど、十分なお天気。
一日待った甲斐があった。今日はチェックアウトの準備を済ませたらゲレンデに出てみよう。
今朝の朝食の卓には去年と同じハート型の目玉焼きが乗っていた。
質素で飾り気は無いけれど、胡麻和えやきんぴらなど小鉢ものの味が美味しい。
昨夜に引き続き、またまた食べ過ぎぐらいお腹一杯に食べてしまった。
8時半。
荷物を運び出してチェックアウト。
「スキーに行くんですけど車を置かせてもらって良いですか?」
「どうぞどうぞ。帰りにお風呂も入っていって下さいね」
和泉屋旅館ではなんと言ってもこのサービスが嬉しい。
駐車場とお風呂を貸してもらえるだけですごく特をしたような気になる。
実際にお風呂を借りることができれば、着替えもできるし最後にさっぱりと汗を流して帰ることもできる。
「また来シーズンもお世話になりますね」
「お待ちしています」
ちょっとぼーっとしているところのあるご主人としっかり者の女将さん。
お土産に自家製の野沢菜を漬けたものと、子どもたちには乳酸菌飲料を頂いた。
来シーズンは何月に来られるかな。