◇◆赤倉温泉◆◇
子連れスキーと温泉旅行
今日の天気は曇りのち雨。
ゲレンデに出ると、晴れた日とはまた違った迫力のある景色が待っていた。
全体的に空には雲が垂れ込めているが、雲の位置が高いので山はみんなはっきりと見える。
雲のグラデーションとフィルターがまるで夜明け前の空のような不思議な色合いを醸し出していた。
やっぱり赤倉は景色が良い。
このパノラマを見ながら滑るのは楽しい。
いつもの熊堂第三クワッドを上りながら、カナがウサギの足跡を見つけた。
「知ってる? カナ、このスキー場のマークはウサギなんだよ」と私。
「えっ、ホント?」
パパがゲレンデガイドを取り出して、三角形の中にはまったウサギのマークを見せた。
そういえばどうして「熊」堂なのに熊じゃなくてウサギなんだろうね。
クワッドの上から見えるのはウサギの足跡やふきのとうだけじゃなくて・・・
「あっ、手袋」
結構スキーヤーの落とし物も多い。
スキーグローブは計4つぐらい落ちていた。シーズンはじめから落とし始めて、今頃はちょうど雪が溶け掛けて前に落ちたものも見えるようになったんだろう。
しばらく熊堂ゲレンデで滑った後、今度はヨーデルゲレンデに移動した。
ヨーデルゲレンデの入り口でお姉さんがレストランヨーデルロッジの割引券を配っていた。
おお、100円引きだと思ったけれど、その後さらに奥のビステというレストランの近くまで行ったら、そちらは全品半額と書かれていた。
スキー場のさよならシーズン。
リフト券だけでなくレストランも大ディスカウント中だ。
今年は雪が少ない上に春の訪れが早い。
このゲレンデだってあと何日滑れるか。
クローズしたら何もかも来年までお預け。
お客さんがいるこの週末に全て売り切ってしまおうという感じだった。
雪質は意外と悪くなかった。
よく晴れた一昨日よりかなりマシ。パパが昨日の気温が低かったのが幸いしていると言っていた。
そうは言ってもお昼時が近づくと、流石に土曜日で人も多いせいか、かなりコースが荒れてきた。
私たちが滑っていたヨーデルスーパークワッドの横の初級コースにも急に人が増えてきた。
それも揃いの紺の背番号をつけた小学生ぐらいの子どもたちばかり。
どうやらスキー合宿か何かの一行らしい。教師が二人と子供が十数人というところ。話し声を聞く限りでは関西方面から来たようだ。
このグループが怖い。
いやいや睨みをきかせているとかそういうのじゃなくて、横に何人も並んでかっとんで来る。
特に低学年の子どもたちはまだきちんと教わっていないのか、ほとんどがボーゲンの直滑降。
こちらがゆっくりターンしながら滑っていても構わず後ろから突っ込んでくる。
相手は曲がる技術を持っていないようだし、スピードを落とす技術も持っていないようだ。
何度か接触しそうになった。
頼むから先生、「みんなどんどん滑れ」と言うんじゃなくて、最低限の技術をきちんと教えてよ。