5.松ぼっくりの不思議
さて子供たちは砂遊びにも飽きると、今度は林の中に入って松ぼっくりを拾い始めた。林間サイトの方に松の木が何本かあって、その下にごろごろと大きな松ぼっくりが落ちている。
バケツいっぱい拾ってきた松ぼっくりを、湖の水で洗って乾かしているとあら不思議。花のように開いていた松ぼっくりは、みんなパイナップルみたいに硬く閉じてしまった。
お昼ご飯は本栖湖の定番、パスタをゆでて、子供たちは水着のまま食べる。
カナはタープのことをレストランと呼んでいる。テントが寝る場所なのに対して、タープは食べる場所だかららしい。去年幼稚園でキャンプの絵を描いて、先生にこれがレストランだと説明したらしく、タープのところに先生の字で「レストラン」と書かれていた。
食後はどこか温泉へ。
パパはとにかく近いところがいいと言う。
掲示板でうつぼさんにいろいろ教えて貰ったが、近くてお湯も良さそうなところ・・・。
河口湖方面か、下部方面。
明日、河口湖へラベンダーを見に行くとしたら、今日は下部方面かな。
下部温泉ももうずっと行っていない。
前に足繁く本栖湖に通ったときに、下部温泉会館と、どこだか旅館のお風呂に立ち寄ったことがある。あの旅館はどこだったかな。
「水みたいにぬるいお風呂があるところだろう。なんとなく覚えている。場所も判ると思う」とパパ。
じゃあ、思い出しがてら下部温泉へ行くことにしよう。
緑の濃い夏の景色を見ながら、葛折の道を行く。
途中、常葉川に沿って蛍が乱舞すると看板があった。
そういえば今朝、浩庵に着いたとき、フロントガラスに蛍がとまった。昼間なので光ったわけじゃないけれど、写真でよく見る赤と黄色の胴体は間違いなく蛍だった。
もしかしたら今夜、テントの外で蛍が見られるかもしれない。