◇◆がんばれ新潟◆◇
四万温泉と雪国古民家の旅
やってきたのは甌穴の湯。
昨日は岩根の湯には入ったけど、金涌館の御夢想の湯と甌穴の湯には入れなかった。
最初から御夢想の湯と岩根の湯に入ろうと思って来たのだが、ちょうど隣の岩根の湯は清掃中で入れなくなっていた。
後から気付いたがこの時間帯は森のこだまも清掃中だったようだ。朝一番で入ってきて良かった。
御夢想の湯と甌穴の湯の脱衣所は共通だ。
脱衣所の入り口から入って正面が甌穴の湯で右手が御夢想の湯になる。
しかし脱衣所内には内風呂である御夢想の湯の入口ばかりが明記されていて、甌穴の湯は分かりにくい。
ここに来るのは二度目なのにそのこともすっかり忘れて、服をぬいだ私はこの扉はどこに続くんだろうと開けて、ようやく甌穴の湯の入り口だと思いだした。
庭園の岩風呂である甌穴の湯は、ちょうど良い雪見風呂になっていた。
先客は娘を二人連れたお母さん。
小学生らしい娘たちがしきりと岩に積もった雪を集めて遊んでいるのを見て、私はいずこも同じだなとほくそ笑んだ。
お湯はたいそうぬるくて、入ったはいいが雪の中上がるのは勇気がいりそうだ。
のんびり入っていられると言えばその通りなのだが。
雪は降りしきる。
木々の枝にも岩の上にも。
チェックアウト時間がゆっくりなのはちょっと嬉しいぞ。
甌穴の湯からあがってからは、御夢想の湯にも入ってみた。
こちらは誰もいない。
夢想できるようあえて薄暗く作ってあり、窓にはめ込まれた木枠の隙間から細く朝の光が漏れている。
浴室はミストサウナのように煙っていて、うっすらと木の香りがする。
内風呂だからか甌穴の湯よりは温度が高く、ちょうど良い入り心地だった。
これでしばらく四万温泉のお湯とはお別れかぁ。
名残惜しい。
後から入ってきた若い女性と入れ違いに上がることにした。
脱衣籠を見ると、まだ甌穴の湯の家族は上がらないようだ。
熱い湯ではこうはいくまい。
逆に寒くて上がれないのかも。