夜のお風呂は翠の湯。
いったい今日は何回お風呂に入ったのかな?
たぶん寝る前にも入るだろうから9回か。うーん入りすぎかも。
翠の湯は花涌館にある。だから部屋からも近い。
子どもたちを一緒に連れて行ってしっかり洗って、それから歯磨きさせて寝かせる。
翠の湯も岩根の湯同様少し古びた感はあるが、全体的に木でできていて、特に丸みを帯びた縁と、底がすのこ状になっていて足もとからじんわりと湯が出てくるのが良い。
四万のお湯の析出物は、岩に着くとかちかちの塊のようになるが、木に着くとまるでティッシュを張り付けて水でぬらしたようになる。
これがまた、なぁんかいい感じなんだよね。
朝が早かった子供たちは、寝るの寝ないのと抵抗してみたが、枕に頭を乗せるとあっという間に入眠してしまった。
静まり返った部屋から私とパパはそーっと抜け出した。
行先は先ほど夕食を取りに行った
四万グランドホテル。
もちろん小枝子パパさんが働くラーメン屋だ。
「バスガイドさんなんかが美味しいって宣伝してくれるから、わざわざ食べに来てくれるお客さんもいるんだよね」と小枝子パパさんが言う、四万グランドホテルのラーメン屋は、玄関から入って左手。クラブの隣にある。
群馬の価格からしたらビールやカクテルはちょっと高め、でも東京価格からしたら普通かなという金額設定。
「ホテルの中のラーメン屋は高いって知らない人もいるんだよね。ほとんどカクテルとラーメンが同じ金額だからね」と小枝子パパさん。
年末は忘年会や社員旅行で大繁盛だったここも、正月明けてからはさっぱり空いているとのこと。年始は家族連れの泊まり客が多いので、流石に夜中にラーメンを食べようという客は少ないらしい。
パパは、昼間食べた中島屋の蕎麦と、グランドホテルのラーメンのどっちが旨いか食べ比べてやると、アルコールだけでなくラーメンも注文した。
「旨いっ!!」
そんなこんなで、長い長い2009年元旦の一日は終わろうとしていた。