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◇◆がんばれ新潟◆◇
雪国のお正月2007

7.お別れに練り消しひとつ










 あんまりゆっくり入りすぎて、上がるときくらくらしてしまった。
 本当にここの温泉はよく温まる。
 子どもたちは長袖を着たくないと言うので、下に着せていたタンクトップ一枚にした。
 「寒くなる前にちゃんと長袖を着るんだよ」
 「うん、判った」
 さっき入り口でうろうろしていた子供も下着姿だったことを思い出した。
 休憩室に移動すると、既にパパはラーメンを食べているところだった。
 そういえばお腹が空いた。私も何か食べようかな。
 「石焼きビビンバ食べようっと」
 こんなにヘビーなものを食べ切れるだろうかという気はしたが、何となくメニューの写真が美味しそうだったので思い切って頼んだ。
 yuko_nekoさんちもラーメンやビビンバを注文している。
 小食なうちの子どもたちはアイスクリームとドリンクヨーグルトで十分だと、食事は食べようとしなかった。
 ビビンバは正解だった。自分にとってはちょっと量が多く食べきるには難儀したが味は美味しい。
 yuko_nekoさん曰く、ラーメンはいまいちだったとのこと。
 食後に雪の湯のゲームコーナーで、がっちゃんがお菓子を落とすゲームをしてキャッチしたお菓子をうちの娘たちにも分けてくれた。


ゆきだるま温泉雪の湯のラーメンと石焼きビビンバ



 雪だるま温泉の建物から出ると、雪の斜面にいくつも雪だるまが並んでいるのが見える。
 本物ではなく作り物だけど。
 他にも街灯も雪だるまの形。
 お別れの時間が近づいてきた。
 一人っ子のちび姫ちゃんはカナやレナと別れるときいつも寂しそうだ。
 「また遊ぼうね」
 車に乗り込んでからちび姫ちゃんはカナに何かをにぎらせた。
 「それ、錬り消しだから」
 緑色の錬り消しゴムひとつ。
 「・・・ありがとう」
 手を振った。
 また会おうね。
 トレーラーを引いたデリカは視界から消えていった。



3-8交差点で交差する私たちの軌跡へ続く


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