5.ナステビュウな一日
運転手はがっちゃん。
がっちゃんのデリカに全員で乗り込んでいる。
松之山までの道もほとんど雪がない。
豪雪地帯の名が泣いている。
周辺の景色は一応雪景色だが、路上に一片の雪も無いだけで去年とは違う場所のようだ。
それでも年末に多少降ったからこうして積もっているんだと昨日若井さんが言っていた。
その前に降った雪はもうみんな溶けてしまったんだそうだ。
「松之山まで来るんなら、何もまつだいファミリースキー場に行かなくても他にもスキー場がありそうだな」
「うん、松之山温泉スキー場がどこかにあったはずだよ」と私。
「どこかって、どこ?」
「・・・地図、持ってきてない。ナビで調べるとか?」
「こういうときはぁ」とパパ。「
ナステビュウに寄るついでにナステビュウで道を聞いてみりゃいいんだよ」
なるほど。
去年も元旦に入った初湯はナステビュウだった。
一昨年は
千手温泉千年の湯だったな。
そんなことを考えながら入り口から入ろうとしたら、何やら張り紙がある。
「料金変更のお知らせ 貸しタオルが別料金になります 3月からはタオルをお持ち下さい <中略> 大人700円→500円」
おお。
何だか「こうだったらいいのに」と思っていたまさにその通りになっているぞ。
でも3月からなの?
残念、今回は旧料金のままか。
でもカウンターで料金を聞くと、タオル持参なら500円でいいですよ、とのこと。
ラッキー。
料金改定のことなんて何も知らなかったのにタオルを持参してばっちりだ。
ついでにスタンプカードは持っていなかったけど、入場券の上にスタンプを押してもらった。
どうせ毎年来るんだし、二家族で入ればあっと言う間にスタンプ溜まるかも。
近所の温泉ですらスタンプなんて集めないのに笑える。
パパとがっちゃんと子どもたちは、ナステビュウのカウンターで松之山温泉スキー場の場所を聞いて、そちらへ向かってしまった。
ナステビュウの前の道をただ真っ直ぐ行けばスキー場に着くそうだ。
私たちは大広間の禁煙席に荷物を置いて、まずはお風呂に入ろうねとほくほくしながら暖簾を潜った。