みらい2号館は松代の池尻という地区にある。
松之山温泉に出やすい場所だ。
集落への曲がり角には郷土資料館と書かれたお城の形の表示が立っている。
お城には金の鯱がついているのだが、何故か片方だけ。
後で裏へ回ってみたら、反対側の鯱は裏に折れ曲がっていた。
去年は道も雪で真っ白だったが、今年はアスファルトが剥き出しだ。
左手に一軒、無人の古民家があって、その先。
あったあった、みらい2号館だ。
もしかして留守だった若井さんが既に先回りしているんじゃないかとちらっと思ったが、玄関前の雪には足跡一つ付いていなかった。
そして私たちが車から降りてさあ玄関に向かおうとしたまさにそのとき、赤い小型除雪機を載せた軽トラックが目の前に停まって、「しまったー。間に合わなかった」と呟きながら若井さんが登場した。