6.来年の予約は早々に
ひっそりした2号館に戻ってみると、入り口の張り紙は剥がされていた。
留守中に若井さんが来たのだ。
今日は昼過ぎまでのんびりしていたので、出かけた先と言えば
松之山の鷹の湯ぐらいだったが、もう夕方だった。
yuko_nekoさんがレバーペーストや数の子を置いていってくれたので、今日の夕食は冷蔵庫にあるものを食べることにしよう。
ご飯だけ炊いて、後は何もしなくて済みそうだ。
やがて若井さんが戻ってきた。
「松之山温泉に行ってきたんですか?」
外ではまだ湿った雪が降り続いていて、青い作業着の若井さんは寒そうだった。
私たちは二家族分の精算を済ませ、さらに来シーズンの予約も入れてしまった。
年末年始はまたこのみらい2号館で。
この旅行記を読んで来年のお正月は2号館で過ごそうと思ったあなた、すいませんです。