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がんばれ新潟■雪国のお正月*2006■

3.鷹の湯



 お湯は何となく緑がかって見える。
 鷹の湯は鷹の湯源泉。
 松之山温泉郷には8つの源泉があるが、この中心地の松之山温泉街にある旅館などが引いているのがこの町営鷹の湯と同じ鷹の湯源泉だ。
 思ったよりかなり熱かった。浴槽の奥の方から80度以上の源泉が注がれているからだろう。
 でも思ったほど油っぽい臭いはしない。
 むしろ薬品臭のような・・・というか、これは塩素消毒のカルキ臭じゃないか?
 まさか?
 あまりに熱いのでそのままでは子供たちは入れず、やむなく隅の方に少しホースで水を足させてもらってそこに入れた。
 鷹の湯には露天風呂もある。
 雪景色が見えるかなと思って出てみることにした。
 露天風呂は階段を降りていく。
 たぶん雪対策だろう、簡易な屋根が掛けてあった。
 数人の入浴客がいる。
 でもみんなお風呂の中ではなく縁の岩に腰をかけている。
 幸い手前のお湯はそれほど熱くなかった。
 奥の方に熱湯の出ている湯口があり、その側はかなり熱くなっているようだ。
 でも露天風呂の方が内湯より濃い。それに臭いもいい。
 こちらはカルキ臭はしない。まるでガソリンスタンドに来たような強い石油の臭いに、タイヤのゴムのような臭い、さらに蝋燭が燃えた後のような臭い。
 とにかく松之山らしく、濃厚でどっかりと来るお湯だ。
 温度が高いこともあって、すぐに温まる。
 露天風呂から見える景色は、雪一色の斜面と、雪崩防止の雪止め。
 そしてふんわりした雪の表面には、転々と何か動物たちの足跡。
 寄せてきてはじわじわと染み通るような松之山の湯。
 塩っぽく苦く薬っぽい。きしきしとして肌が乾くとぴりぴりと痛みを感じるほど。
 はあーっ。
 いい湯だぁ。




 レナがふと、怖いところがあるんだよと教えてくれた。
 「どこどこ?」
 「そこの黒い穴」
 「?」
 湯船の底の穴に足を当てたら、思いっきり吸引されてしまった。
 知らなかった。鷹の湯って循環だったんだ。てっきり掛け流しだと思っていた。ということはやっぱり内湯のあの臭いはカルキか。ちょっと残念。

 この時点で午後3時と誠に半端な時間ではあったが、朝ご飯しか食べていない我々は空腹を抱えていた。
 昼食を食べてからバイバイしよう。
 でも、どこで?
 前に松之山温泉街の寿々木で食べたときも中途半端な時間で店を出る頃には準備中の札が下がっていなかったっけ。
 今日はもうその寿々木もやっていない。
 「ラーメン屋ぐらいしか開いていないって」とパパ。
 既に鷹の湯で情報を仕入れたらしく、迷わず左手に歩き始めた。



4-4.手打ちラーメン柳屋へ続く


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