12.スノーキャンドル
子供たちはジャーに残っていたご飯をおにぎりにしてあげるとぱくぱくと食べて、おかずにはお節の残りの伊達巻きなどつまんでいた。
もうそれでお腹いっぱいになって後は遊んでいたが、しまいにはぐずぐず言い始めたのでパパがスノーキャンドルを見せてあげると言い出した。
えっ、でもスノーキャンドルを作るには時間がかかるんじゃないの?
パパについて外に出ていった子供たちが「うわー」「きれーい」と言っている声が聞こえた。
今から作るんじゃなくて、もうできてるの?
何時の間に作ったんだろう。
レナが戻ってきて「ママたちも見に来ないといけない」と言う。
庭に出るだけでも寒いのでコートを着て帽子を被る。
カメラを持って出てみると、出来上がっていたスノーキャンドルは考えていたものと違った。
前に
グランデコで教えてもらったタイプのスノーキャンドルではなくて、
日光の雪とうろう祭りで見たような感じだった。
雪の壁に窪みを作って蝋燭を灯してあるのだ。
また気合いを入れて沢山作ってある。
「いやー、これは綺麗だねー、うんうん、綺麗だ綺麗だ」
と、口先ばかりでさっさと家の中に戻ろうとする私に、パパはムッとしたように「それだけ?」
だって寒いんだもん。