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◆◇奥日光湯元温泉◇◆雪と湯煙と苺の旅 1-10
10.奥日光湯元温泉 雪灯ろう祭り
夕食のテーブルに、各一枚ずつちらしが配ってあった。
「奥日光湯元温泉 雪灯ろう祭り2005」
2月の金土に開催されるもので、温泉旅館協同組合のメンバーが中心に制作した雪の灯籠やかまくらが奥日光湯元温泉の中心地、湯元園地に200基以上展示してあるというものだ。
元々今夜行くつもりでいた。
だから夕食を終えた後、子供たちに切り出してみた。
「スノーキャンドルが沢山あるところへ行ってみない?」
「出かけたくない」
「まあ、そう言わないでさ。何なら車の中でビデオを見ていてもいいから」
車で行くつもりだったが、玄関のところで宿の人に「車で行くほどの距離じゃないし駐車するところも無い」と言われ、そのまま子供たちの手を引いて夜道を歩き出すことになってしまった。
湯の湖に面した道路に出ると、オリオン座にプレアデス、頭上に冬の星座が瞬いている。
道は半分凍り付いて少し滑りやすい。
みな旅館で勧められたものか、真っ暗な中、幾人も通行人が居る。
カーブを曲がって宿からおよそ10分ほどで湯元園地に着いた。
スキーに行くときと同じ服装で出たが、耳や指先が凍り付きそうに寒かった。
雪の階段を数段上ると、ぼうっとオレンジの明かりを灯していくつもスノーキャンドルが並んでいた。
雪のかさに、風で消えないように透明なペットボトルを利用したフードをつけて蝋燭を灯している。
真冬の湯元温泉の風物詩にしようと、旅館組合がアイデアを出したものだろう。
足下の雪は湿り気もなく、歩く度にきゅっきゅっと音を立てた。