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◆がんばれ新潟 雪国のお正月◆4-7


7.松乃井、ごちそうさま

 千年の湯は町中にあってかなり大きく豪華な建物だ。
 駐車場からは曲線を描く長いエントランスを通っていく。
 ロビーは大混雑だった。ちょうど夕方の混む時間帯なのだ。
 券売機が新札対応ではなく、係員が使えないお札の両替に対応していた。困っているお客さんが居るとさっと声を掛けてくれる。なかなか温かみのある施設だ。
 受付の横に大きな酒樽が置かれ、入ってくるお客さんに祝い酒を振る舞っていた。
 地酒の松乃井。
 美味しかったよ。ごちそうさま。


松乃井、ごちそうさま
なんかちょっと嬉しかった


 脱衣所も綺麗でベビーベッドなどもある。
 浴室の入り口にある「余震が続いていますので係員の指示に従って下さい」の張り紙だけが異質で、ドキっとさせる。
 中越地震の特徴の一つに、何時までも本震並の余震が治まらなかったことがある。もう大丈夫だろうと思う度に揺れて、この辺りに住んでいる人は何度肝を冷やしたことだろう。

 洗い場も混んでいて、yuko_nekoさんは空き次第先に髪を洗っちゃうと言っていたが、私は1日くらいいいだろうと思って、掛け湯を済ませたら先にお風呂の方へ行ってみた。
 掛け流しでは珍しくぼこぼことジャグジーになっていた。
 既に暗くなる時間だし、内湯は湯気も凄かったのでお湯の色がいまいちよく判らないのだが、それでも身を沈めると黒っぽいのが判る。薄いコーヒーの中に入っているような感じだ。
 最初は少し熱く感じるが適温。
 臭いはかなり強い油臭で、松之山とは違い癖のない柑橘系の灯油臭。私はこの臭いがかなり好きだ。群馬県の平野部でしばしば出会える臭いだ。
 お湯の中ですべすべとする感触がある。
 yuko_nekoさんも洗い終えて入ってきて、今なら洗い場も空いたから髪を洗って来ちゃえばと教えてくれた。

 洗い終えて今度は露天風呂に出てみた。
 いつの間にかまた雪が降っている。
 内湯よりちょっとぬるめ。
 暗い中にぼうっとした灯りとはらはら舞い降りる雪で、なんとも幻想的だった。

 最後にもう一度内湯へ。
 ここのお風呂は玉石風呂と桧風呂とあって、一週間交代で男女を入れ替える。
 ちなみに内湯が玉石だと露天は桧で、内湯が桧だと露天は石になる。
 今回は女湯が玉石風呂だった。
 浴槽の縁に丸い大きな石をいくつもはめ込んである。
 湯口にはフクロウ親子。循環も加温もしていないという源泉は、触れないほどは熱くなかった。

 上がって振り返ったら、洗い場は更に混雑して大行列になっていた。
 本当に人気の施設なんだな。
 ここも湯上がりぽかぽか。
 何故か脱衣所から直接階段が付いていて、二階は仮眠室だと書いてある。
 お風呂上がりに仮眠ができたら気持ちいいだろうけど、男女別で仮眠室があっても常に家族で温泉に来る私なんかは使う機会が無さそうだ。
 なお千年の湯には7月にオープンしたばかりの日だまりプールという室内プールもある。1月4日は無料開放すると書いてあったが、残念もうその日には帰っているよ。
 でも次に来たときに、子供たちをプールに連れてくるのも良さそう。 



4-8.今夜も囲炉裏を囲んで・・・へ続く


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