夜明け前に激しい雨が降った。
窓側で寝ていたyuko_nekoさんはそれに気づいた。
そしてキャンプ場で寝ているはずのがっちゃんとパパの心配をしてくれたらしい。
私は子どもたちを挟んで反対側で寝ていて気が付かなかった。
夜が明けると雨は止んだが、窓から見える木々の葉も地面もぐっしょりとぬれそぼっていた。
二日目 2007年9月23日(日)
昨日の夜は早く寝た。
夕食をのんびり食べ終えて、子どもたちとお風呂に入って、それからすぐに寝てしまったはず。たぶん10時過ぎにはもう布団に入っていた。
何しろ私は昨日の出発が早かったし、yuko_nekoさんに至っては一昨日の仕事を終えて家に帰ってきたのが午前様という有様だったから。
でも子どもたちは寝なかった。
ちび姫ちゃんも、普段は9時にはベッドにはいるはずのカナとレナも、10時を過ぎても10時半を過ぎても寝ないで遊んでいた。
普段なら早く寝なさいと無理矢理寝かしつけるところだが、旅先ぐらいいいかと規律をゆるめた。
一応部屋の電気は豆電球にして、母二人はもうさっさと横になってしまった。
夜が早かったので目を覚ますのも早かった。
私とyuko_nekoさんは7時前には露天風呂にいた。
9月の三連休だというのに
紅葉館の客入りは半分程度で、夕方から夜に掛けてはほとんどお風呂で人に会わなかったのに、朝風呂の時はずいぶん多くの人とすれ違った。
それでも露天風呂は貸切状態だった。
他のお客さんはすぐに上がってしまい、私たち二人が残された。
昨日の夜は暗くて気が付かなかったが、露天風呂のお湯は綺麗なミルキーグリーンだった。白と緑の絵の具を溶いたような色。如何にも山の温泉らしい。
五色温泉と比べると弱いとか何とか昨日は思ったけれど、やっぱり七味は七味、とても良い温泉だ。
結局、朝風呂ものんびりと入ってしまった。
内風呂の方に戻ると脱衣所の方に人影がある。
ドアを開けてみると、カナとちび姫ちゃんがいた。
「どうしたの? 目が覚めたの? 一緒に朝風呂入る?」
「お風呂入んない。あんまり戻ってこないから見に来たの」
「レナは?」
「まだ寝てるよ」
昨日遅かった割にカナもちび姫ちゃんも早起きだった。レナがねぼすけなのはいつものこと。