◆◇九州温泉巡り旅行記◇◆
阿蘇-長湯温泉-黒川温泉
浴室そのものは木造のシンプルなもので、雰囲気は良いが特別な作りをしているわけではない。
木の縁の長方形の湯船がひとつ。
表面にごく細かい粉のような湯の花が沢山浮いている笹濁りのお湯で満たされている。
長湯温泉で最初の入浴。
ごくわずかに泡付き。元々の源泉はかなりアワアワらしいが温度のせいもあって湯船に入る前に抜けてしまうようだ。
湯船の隅にある湯口は木製の魚の形で可愛らしい。その魚の口からお湯が出てくる。浴槽の縁にも魚の口にも析出物がついて赤茶色のよだれみたいに固まっている。
気持ちぬるめのお湯はゆっくりと入れる。
源泉を飲んでみると金属のにおいが立ち上って、少しばかりじゅわっとする感触がある。
備え付けのシャンプーやボディーソープは環境に配慮したものを置いてあると書いてあった。
泊まる宿はお風呂の無いガニ湯本場天風庵だし、今日このあとまだどこのお風呂に入るとか決めていなかったので念のためここで髪も洗ってしまうことにした。
男湯ではパパも洗っていたようで、後から「やっぱり環境に優しい高級シャンプーだから洗ったんでしょ?」と揶揄された。違うってば。
最初は気付かなかったが、広い窓の遠くにダム湖がちょっとだけ見える。
立木が邪魔で本当にちょっとだけだけど。
湯上りはミニサイズの缶ビールや缶ジュースがどうぞご自由にと用意されている。仲居さんには日帰りでも遠慮なくと言われた。太っ腹な宿だ。