最初、道が細いのでカーナビの指示ではなく空港の敷地を抜けてから移動してくださいという係り員の指示に従って、地図を見ながら空港の脇を通り、気が付くともう旅は始まってる。夏空らしい青空にもくもくと白い雲。町はすぐ抜けて、正面は阿蘇の外輪山のゆるやかな緑の稜線。
まずすることは電話、車の中からさっき悩んでいた温泉施設への。
最初に寄る温泉はこれから向かう高千穂峡に近い五ヶ瀬温泉木地屋というところの予定で、公式ウェブサイトに書かれた情報は入浴時間10:00~21:00だけだったのだが、さっき飛行機の中で見ていたガイドブックに水曜日に限り午後3時からと追加情報が書かれているのを目にしてしまったので、そうだ、今日は水曜日じゃないとハタと気づいてダメもとで電話することにしたのだ。
電話の応対は非常に丁寧で好感が持てたが、残念ながらやはり水曜日はメンテナンス清掃日とのことで、午後3時からの開館。
パパは宿には午後3時ぐらいに到着したいななんて言っていたからとても無理。
もう最初っから計画倒れかぁ。計算が狂うなぁ。じゃ、どうしようか。とりあえずこのまま温泉には寄らず真っ直ぐ高千穂峡に向かうか。
「でね、その温泉がダメだった場合どこに寄るかだけど」
「ハイ」
「今日、他に寄ろうと考えていたのが
月廻り温泉館と言うところで、あと他に今夜泊まる
地獄温泉の近くに
垂玉温泉っていうところがあるから、もしかしたらチェックイン前にそこにも寄れるかもしれない」