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◆◇桜の古都巡り◇◆
京都観光旅行記

16.京阪三条でバスを乗り換える











 大原の里を出るときに貴重品をロッカーから回収するのを忘れて慌てた。
 パパが一緒じゃない時はあまりロッカーを使わず財布も袋に入れてお風呂場まで持ち込むことが多いので、たまにいつもと違う行動を取ると失敗しやすい。気を付けなくては。
 ロッカーのことはそれほどブレーキにはならなかったが、ちょっとお風呂でゆっくりしすぎたこともあり、私たちは小走りに大原温泉を離れた。
 大原のバスの便はそんなに多くない。次のバスまで15分を切っている。えーと、寂光院からバス停まで公称20分だっけ? 急がなきゃ。

 走って走ってあれ?こんな道通ったかな?と思っていたら、前方から工事の人が歩いてきてこの先は工事中だと言う。
 あー、しまった。そういえば行きもそう言われたっけ。行きに入ってきた小径を行き過ぎてしまったみたい。急いでいるのに戻らなくちゃならないのー? 通行止めはせめて分岐の所に看板の一つでもおいておいてよ。

 またまた息を切らせながら少し戻って、川沿いの道を下り茶谷という宿のところで広い通りに出て業務用みたいな橋を渡り川と畑の間の狭い舗装路を通って何とか大原のバス停に戻ってきたのは12時半ちょうど。
 既にバスは停留所の前に停まっていた。





 1分後の12時31分に京都駅行の京都バスは発車した。
 もうこれで安心。
 この先の計画が何も定まっていないのでガイドブックを取り出してぱらぱらとめくる。
 窓に目をやるとたまにガラスにポツリと雨粒が当たる。
 天気予報通り昼からは雨だ。

 とりあえず予定通り駆け足だったが午前中に大原の見どころである三千院と寂光院は見て回ることができた。
 三千院は思ったよりも広く建物に入った最初のうちは商業主義的な感じが強かったが、庭はとても感動した。
 寂光院の方はと言えば三千院とは逆に思っていたよりも小ぢんまりとしていた。石段や庭は雰囲気があったが、残念なことに十数年前に焼失してしまったため建物などはやはり再建しても歴史の重みが薄れてしまったように思う。
 大原と言えばこの二つが知られているが、三千院の近くには勝林院、来迎院、実光院、宝泉院などの寺院があり、寂光院の近くには阿波内侍の墓などもある。
 特にtwitterであずさんに朝一番の宝泉院の紅葉時期の額縁のような庭が素晴らしいと教えてもらったので、次の機会があればゆっくり回ってみたいと思っている。


帰りも鴨川沿いの桜並木を眺めながら



 行きに京都バスに乗ったのは四条河原町の交差点だったが、帰りは手前の京阪三条で降りることにした。
 大原の里でのおはぎではお腹の足しにならなかったのか、まだまだお腹が空いているという娘たちに昼食を食べさせるとして、塾の先生お勧めのイノダコーヒー本店に寄ってみようと思ったからだ。

 雨はまだ大したことは無かった。
 外を歩いている人も傘を差していたり差していなかったりという程度だ。1時15分に私たちは京阪三条でバスを降りた。

 京阪三条は鴨川沿いの大きな交差点の一つだ。
 ここから市バスに乗り換えて15番系統立命館大学行きで堺町御池バス停に行く。
 このバスを待っている間に明日のランチの予約を電話で入れた。カメさんに教えてもらった伏見稲荷近くの懐石カフェ 蛙吉という店だ。
 12時からの予約にしたかったが、12時半からなら席が取れるということで、12時半でお願いした。


京阪三条で京都バスを降りて、市バスに乗り換える




3-17イノダコーヒを探してへ続く


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