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◆◇桜の古都巡り◇◆
京都観光旅行記

16.銀閣寺道の釜そば鎰富弘(かぎとみひろ)






 疎水を渡ったところに蕎麦屋を一軒見つけた。
 名物 釜そば鎰富弘(かぎとみひろ)とある。
 ここで遅い昼食にしよう。そして食べ終わったらタクシーを拾おう。





 桜並木の続く疎水の前に建つ蕎麦屋 鎰富弘はもう昼食の時間もとうに過ぎたと思えるのに混雑していた。
 席が空くまで少し待ってほしいと言われて暖簾の前に立つ。
 仕方がない。こうして立っている間も疎水沿いの遊歩道は本当に凄い人出だ。

 5分ぐらいで座席に案内されたが、周りを見回しても注文を終えて待っている人が多い。これは少し時間が掛かるかも。
 メニューは蕎麦、うどん、丼物などいろいろあって、思わず「蕎麦とうどんとどちらがよりお勧めですか?」と注文を取りに来たお姉さんに聞いてしまった。
 「両方美味しいですよ」とにこやかな返答。
 迷って蕎麦にしてみた。
 理由は単純。昨日の昼食がうどんだったからだ。それと、店の売りが「釜そば」なら蕎麦なんだろう。個人的には冷たいものは蕎麦もうどんも好きだが、温かいのはうどんに限ると思っているので自分としては珍しい選択。
 カナたちは冷たいそば、それとえび天。

 運ばれてきた釜そばは、釜飯の器のようなものに大きな揚げと刻み葱と海苔の乗った結構ボリュームのあるもので、美味しかったけどでもまあ昨日の金閣寺やわら天神近くの「ぜん」のうどんの方が好きだなと思った。
 でも揚げはとっても美味しかったよ。揚げがたくさん入っているのが嬉しかった。

 ちょうど空いてくる時間帯だったのか、一組カップルが入ってきたほかは、私たちの周りの客は一組、また一組と会計を済ませて出ていった。





 蕎麦が出てきた時点で既に2時を回っていて、予定ではもう2時にはタクシーに乗っているつもりだったから少し焦って急いで食べた。
 店を出て今出川通りと白川通りが交差する交差点でタクシーを拾う。タクシーは沢山走っていたので拾うのは簡単だったが、これから向かう方角がよく判っておらず適当に拾ったので、少し先でUターンしなくてはならなかった。
 運転手は北白川温泉と言ってもピンとは来なかったようで、少し説明したら「ああラジウム温泉な」とようやく判ってもらえた。

2-17タクシーで行く北白川天然ラジウム温泉へ続く


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