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◆◇草津温泉と渋温泉◇◆
真夏の外湯巡り

24.渋温泉一番湯 初湯












 まだちょっと雨は降っていたが小雨だったので出発することにした。
 時刻は4時15分ぐらい前で、どこの宿もチェックインしたお客さんがそろそろ外湯巡りを始めて混む時間帯かなと心配になったが、でもこの温泉街の人の少なさからそんなに気にしなくてもいいのか、いやむしろ温泉的にはまずいのか。





 最初の初湯に着くと、ちょうどもう一組夫婦連れの観光客が入るところだった。

 渋温泉の外湯はどこも木造の湯小屋で基本的に浴槽があるだけの簡素な作りだ。
 それがいかにも共同浴場らしくていいんだが、この初湯も同じで棚だけの脱衣所から浴室に移ると、そこは板張りの浴室で、長方形の浴槽にやはり木の樋を伝ってお湯が入るようになっていた。

 まったく何も考えずにその場にある桶を取って湯船のお湯で掛け湯をしたら

 「あつーーーーっっ」
 やけどするかと思った。
 なんじゃこりゃ。昨日今日の草津の外湯も熱かったけど、ここはそんなもんじゃない。いったい何度あるんだ?

 男湯の方からも熱いとか水を入れているとか声が聞こえてくる。どうも男湯はもう一人地元の子なのか手慣れた子供がいて加水してくれているようだ。後から聞いたら小学生で、ホースで水を入れる時も跳ねないように桶で押さえて使っていたそうだ。

 こっちは素人二人、途方に暮れる。
 とにかく最初はためらったがこの温度じゃとても入れないので水の蛇口を限界まで開けた。
 もう一人の人はカランに付いていたホースを浴槽に入れてこちらも加水の加勢をしてくれる。
 途中で湯口の樋にせき止めるための板を見つけたのでこれも使ってみた。でもあまりがっちりせき止めてくれるわけじゃないので気持ち程度の効果かも。






 それでもしばらく加水していると温度が下がってきた。
 死ぬほど熱いと思っても、下がるときは一気に下がる。見極めが難しい。

 なんとか程よい温度になって入れた。
 もう一人の人は諦めて出てしまった。
 浴室に入った時にほんのりと感じた硫黄のにおいは、必死になって温度を下げていたこの頃にはもうわからなくなっていた。

 なお、この一番湯には入浴のお客さまにお願いとして、「当一番湯は健康管理の為に湯船の温度を40~42度に、調整してありますので、あとから入浴の方々の為に水を入れぬるくしないようにお願いします」と管理者の貼紙があったが、はっきりきっぱり42度なんて言う生易しい温度じゃなかったことを明言しておく。
 ただし、上がるときにはちゃんと蛇口もホースも樋の板も元通りにしておいたよ。
 10分もすればまた地獄の熱湯風呂になると思うけど。





2-25渋温泉二番湯 笹湯へ続く


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