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◇◆草津温泉◆◇
子連れでスキーと共同浴場

1.スキーに行こうよ












二日目 2007年2月10日(土)


 朝起きたのは7時過ぎだったと思う。
 もう地蔵の湯で湯治をしている晶ちゃん、えんぴつさん、消しゴムさんの三人は朝の時間湯に出かけてしまった。
 寝ぼけ眼でコンドミニアムのキッチンに行くと、だださんが、もう紺碧七さんたちが来るよと教えてくれた。

 私たちはこのコンドミニアムを三泊押さえた。
 昨夜泊まったのは我が家の四人と、だださん、晶ちゃん、えんぴつさん、消しゴムさんの8人。
 今夜はさらに紺碧七さん、義満さん、しんたさん、す~さん、雪さんの5人が増える。
 その他に、オリーブさんポパイさん夫婦と生後5ヶ月のハルちゃんが日帰りで遊びに来ることになっている。
 明日の夜にはえんぴつさんと消しゴムさんとす~さんと雪さんはお帰りになり、蕎麦屋の主、小枝子パパが日帰りで遊びに来てくれることになっていた。
 私は紺碧七さんのお友達であるしんたさんと、だださんのお友達であるすーさん、雪さんとは初対面になる。

 いい天気だった。
 雲は少しあるけれど、概ね晴れている。
 朝早くから草津入りした紺碧七さんやしんたさんがおしゃべりしていると、地蔵の湯の時間湯を終えた面々が帰ってきた。
 今回自宅から5.5合炊きの炊飯器を持ち込んでご飯を炊いたが、あっと言う間に空っぽ。足りなかった人たちはパンを食べた。
 パパが小松菜の味噌汁を、だださんがスクランブルエッグとかりかりベーコンを作ってくれた。
 めいめい食べ終わってお茶やコーヒーを飲む段になってようやく落ち着いてきた。

 「カナがスキーに行きたくないって」
 うーん。
 スクールに入りたがらないのは知っている。でもスキーそのものも嫌だって?
 「自分で聞いてきたら」とパパが言う。
 判った。聞いてこよう。
 カナもレナも朝食を食べ終えたらさっさと部屋に戻ってしまった。
 それどころかレナなどみんなと朝食を食べるのも恥ずかしがって、ダイニングではなくキッチンの方に置いた小さいテーブルでこっそりと食べていた。

炊飯器は持参したものの・・・しゃもじが無い。というわけで、おたまでよそった。でもやっぱり誰か持ってきてくれたらしく、その日の夜からはしゃもじが登場した。みんなが集まると何とかなるものさ。



 「カナー、スキーに行こうよ」
 ふすまを開けると寝っころがってニンテンドーDSに興じるカナが見えた。
 「行かなーい」
 「レナは?」
 「レナも行かなーい」
 妹のレナは何でも姉のカナと同じ返答を返す。
 「なんで?」
 「ここで遊んでいたいから」
 つまりスキーに行くよりゲームがしたいってことだ。
 日頃は一日一時間とかしか許可されていないゲーム遊びが旅行中だけはフリーになるからそれを逃したくないと言うことだ。
 「ゲームは家でだって車の中でだってできるじゃない。スキーは今ここでしかできないよ」
 子供は自分ではこういう比較をしようとしない。目の前にあるものが全てだからだ。
 「今日はこんなに晴れていていい天気だし、スキーをするなら今しかないと思うよ。それに昨日はカナたちも学校に行ったじゃない。だから昨日は平日だったけど、今日からみんなお休みなの。だから普通の人は今日の朝、おうちを出て、今頃高速道路を走ってスキー場に向かっているの。みんながここに到着する前ならスキー場も空いているよ。みんながやってきて混み始めたらスキーはやめにすればいいよ。とにかく帰ってきてからゲームすればいいんだからさ」
 「・・・スキーに行く」
 説得成功。



窓からの景色をパノラマにしてみた。いい天気だ。




2-2草津国際スキー場の穴場駐車場へ続く


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