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◇◆草津温泉◆◇
子連れでスキーと共同浴場

3.喜美の湯の後は千歳の湯







群馬の米と言えばゴロピカリでしょ。某ブランド米をもじった上に上州名物雷に、稲妻は稲の妻と書くからという三つの理由を活かした笑えるネーミングに脱帽。



 夕食は軽くパスタを茹でて。
 子どもたちは食べ終わったらそそくさと部屋に戻ってしまった。
 疲れた消しゴムさんは到着してすぐに寝てしまったようで、えんぴつさんと私たちとでおしゃべりに夢中になっていると、だださんと晶ちゃんが到着した。
 話はあれやこれやぽんぽんと弾んで、晶ちゃんとえんぴつさんのテンションに押されながら、気がついたら12時を回っていた。
 お休みお休みと挨拶を交わして、
 「寝る前にお風呂に行こうよ」と私。
 「えーっ」とパパ。

 結局ぶつぶつ言うパパを押し切って連れだした。
 喜美の湯はさっき入ったから、今度は千歳の湯。
 草津には無料で入らせてもらえる共同浴場が沢山ある。
 パパは千歳の湯には行ったことがなかった。
 喜美の湯よりはずっと判りやすい場所にある。大通り沿い。但しちょっと奥まっているので、やっぱり知らないと通り過ぎてしまいそうだ。

お泊まりセットとして塗り絵、筆記用具、画用紙、ハサミ、セロテープなどをケースに入れたものを持ってきた。全部100円ショップで買って母が詰め合わせたもの。



 喜美の湯と違って少し殺風景なコンクリート打ちっ放しの浴槽。
 でも壁や天井は木組みだ。
 こんな時間にも関わらず先客がいた。
 こんばんはと挨拶すると、今日は寒いねぇと話しかけられた。
 「寒いからお湯が熱く感じるわ。熱いの大丈夫? ならもっとこっちの方が良いわよ」
 ここのお湯は浴槽の横に備え付けられた源泉蛇口から出ているが、蛇口には青いホースのようなものがついていて、お湯の底の方まで伸びている。
 だから浴槽の中からお湯が出ているような感じ。
 そのホースの近くが一番熱くなっている。
 それでも喜美の湯よりは少しぬるい感じ。
 疲れた体にちょうど良い。
 手足を伸ばしてくつろいだ。
 草津の共同浴場はどこも極上湯が溢れていて嬉しい。
 それが当たり前のことのようなところが草津の贅沢なところ。
 ありがたい。

 がらがらぴしゃんと入り口のドアを閉めると、また次の入浴客がタオルを手に入っていった。
 もう時間は午前1時も近いのに、お湯を求める人は次々にやってくる。




夜の共同浴場 千歳の湯




1-4タダ湯と思ってはいけないへ続く


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