4.何人入れる?駒の湯温泉
そのあとは
駒の湯へ。電話で伺ったときにハイルザームから数分と聞いていたけど本当に近かった。耕英十字路というところを左折すると、くりこま荘と、町営駒の湯キャンプ場があり、その先だ。
吃驚したのは駐車場。山の宿らしい三角屋根の建物の前は車でぎっしり。飛び石連休中とはいえ、一応明日は平日の月曜日だ。それなりに空いているのではないかと思っていたのだ。とんでもなかった。
入り口、ロビーはぴかぴかで真新しい木の臭いがする。去年の10月にリニューアルしたそうだ。立ち寄り入浴料が安いのも人気の理由だろうか。大人300円、子供200円、幼稚園児100円だ。
お風呂まではなかなか遠い。廊下をてくてく階段をちょこちょこ下りていく。子供用のスリッパがあったのでカナとレナは喜んだが、板張りの廊下の階段は、スリッパをはいては巧く歩けない。しまいにはスリッパをぬいで手に持って歩いた。
カナはパパと、レナはママと入ることにした。
脱衣所入り口もスリッパが一杯だ。これはかなり混んでいそう。
脱衣所は狭く、子連れへの配慮とかは無い。
レナを脱がすとさっさと一人で浴室のドアを開けてしまった。中にいた人たちが面食らっている。待ちなさい、ママも行くからと声をかける。
ここは内湯だけ。窓を大きく取った浴室は、木の浴槽と洗い場が少し。浴槽はまあ詰め込めば10人くらい用かなという感じだが、既に8人くらい入浴していた。
お湯は少し青みがかったごく僅かな濁り湯で、木の浴槽の内側のお湯の張ってあるところだけ綺麗に白く染まっている。だから白い器に青白色のお湯が入っているようでよく映える。嬉しくなるくらいはっきりした硫黄の臭いで、湯口の付近を中心に沢山白い湯の花が舞っている。味はゆで卵系かな?と思ったらかなり薬っぽい苦味があった。
温度は適温で、深さもそれほど深くない。ただ、硫黄泉らしい特徴があって、湯上りあまり温まった気がせず、肌もひりひりとつっぱる感じがある。少しすべすべ。湯上りの肌は白っぽくかさつく。
驚いたのは振り返って入浴客を数えたら、15人くらいに増えていた。キャパシティー完全オーバーだ。でも年齢層も高い入浴客たちはマナーよく和気藹々と入っているので全然苦痛を感じない。レナはいろんな人たちに可愛がられて恥ずかしがって隠れてしまった。
窓の外は少し紅葉が始まって葉がオレンジに染まった木が何本か見える。
そうしている間にも益々人数は増えて…20人? すごすぎる。
仕方ないからそろそろ上がるとしよう。
服を着ている間にも何人か上がって、また何人か新しい人が入っていった。本当に人気があるんだね。
この宿には小さな池があって白鳥が何羽かいた。お風呂に入る前にも子供たちは気になって騒いでいたが、お風呂上りにも白鳥を見に行った。餌をくれると思っているんだか、白鳥達も人が来ると近づいてくる。