キッザニア X キッザニア 友達と一緒のキッザニア

*05*



ちび姫ちゃんがビルメンテナンスに決まって1分後、カナが花屋の体験に入った。
花屋の定員は3人。
3人で互いに助け合いながらエプロンをつける。
一番ちっちゃい子には二人がかりだ。

花屋の体験はフラワーアレンジメント作り。
凍らせて乾燥させたアイスフラワーをケーキ型の台につける。
台の色は二色から、周りにぐるりと貼るリボンは三色から選べるが、花はみんな同じ色だった。
飾ってある見本の中には違う色もあったそうで、後でカナは違う色の方が良かったなと言った。

花の色は選べないが、葉っぱは何種類もあって(こちらは花と違って作り物)自由に選べる。

台と花をくっつけるのはホットメルトという固形樹脂。
熱で溶け、冷えると固まる。グルーガンという専用の道具で押し出す。
カナやレナは沖縄で海のランプを作ったときに使ったことがある。





5時49分に幼稚園の先生の仕事を終えたレナは次に同じ2階にある病院を目指した。
病院には
  • 赤ちゃんのお世話
  • 開腹手術
  • 内視鏡手術
  • 救急救命
の四種類の仕事があるが、レナはまだ内視鏡手術しか体験していない。
そして病院の入り口は一ヶ所でそこに並んで自分の希望を担当のスーパーバイザーに伝えることになる。

レナは病院入り口に並んだ。
レナの前に並んでいた子たちがスーパーバイザーと話をしている。
レナは自分の順番が来る前に私に言った。
「ちょっと離れていてね。聞かないでね」
自分でやりたいらしい。
私はちょっと離れた。

レナは順番が来てスーパーバイザーに待ち時間を聞いたようだった。
「今、待ち時間が短いお仕事ですか? 手術が35分ぐらいです」
レナは私に聞かれないように小声で話しているが、スーパーバイザーの声は大きいので丸聞こえだ。
「・・・」
「お腹を開ける手術とカメラを使った手術がありますが、どちらにしますか? どっちも35分ぐらいです」
レナは私の顔を見た。
「カメラの手術はこないだやったね」
「うん」
「じゃ、違う方をやってみたら?」
というわけでレナは開腹手術に並んだ。



レナの病院が決まって速効で花屋に戻ると、もうカナは花屋のエプロンを外しているところだった。
花屋を終えて、三度目の正直、またまたビューティーサロンに待ち時間を聞きに行く。
店員は1時間、ネイルの客なら20分と聞いて、カナはついに店員を諦め客を選ぶことにした。
待合室に案内され、そこで待つことにする。カナの背中側に三人座っている子たちが、次回のネイルアーティストのようだ。

ここでビューティーサロンのシステムを詳しく聞いてみた。
何しろ外の待ち椅子もパビリオンの中もがらがらなのに、どうして常に待ち時間が長いのか。
少なくとも前にレナがメイクアップアーティストを体験した頃はもっと中も混雑していたし外の椅子も子供たちでいっぱいだったはず。

ビューティーサロンにはメイクアップ、ヘアメイク、ネイル、プチエステの四種類の仕事があって、前にMAKOさんから掲示板で「ビューティーサロンはその回に最初に並んだ子が希望した仕事をその後ろに並んだ子も全員やることになる」と教えてもらい、またその後、レナが体験したときにスーパーバイザーにそれぞれで回していると聞いて、益々仕組みが判らなくなっていたところだ。
ここでちょっときっちり聞いて自分の頭の中も整理しておこう。




ビューティーサロンの待ち時間に、新聞社で作った新聞を見せてくれるカナ。
まずシステムはMAKOさんの話が正しくて、その回に最初に並んだ子がメイクアップ希望と言えば、次に並んだ子も同じ回に入るなら強制的にメイクアップの仕事に割り当てられる(2回分待つ気があるなら、自由に選べるのだろう)。

で、今日はやけにパビリオン内が閑散としてるけど・・・。
「あっ、今日は担当のスーパーバイザーが少ないのでテーブル一つだけしか使用していません」
なぬ。
それでは土曜日で混雑していて、ビューティーサロンには四種類もお仕事があって、しかもここにはこんなにスペースがあるのに、たったの一組、つまり約30分の間にたったの店員3人しか募集していなかったわけ?

それじゃーいつ行っても40分待ちとか1時間待ちとか言われるわけだよ。

「スーパーバイザーが多いときはもっと何組も募集するんですか?」
「作業できる場所が二ヶ所ですので、最大2組までです」
それじゃー最初の子が毎回ネイルとかって言えば、一日中ネイルオンリーで、看板に出ているメイクアップもヘアメイクもプチエステも一度もやらないって可能性もあるわけね。

・・・なんか、べらぼうに効率の悪いパビリオンなんですけど(笑)。



カナがビューティーサロンに入って2分後、ちび姫ちゃんがビルメンテナンスの仕事に入った。
ユニフォームは青いベストだが、スカートの子のためにズボンなども用意してある。

ビルクライミングと違って、ビルメンテナンスはまず車(生活救急車)でキッザニアを一周する。
街の点検をしているのだそうだ。
しかしこの生活救急車、ビルメンテナンスの定員はたったの2名で、稼働しているのもビルクライミング以外の約半分の時間帯。キッザニアを走る車は多いけど、これが一番贅沢な車だ。

ちび姫ちゃんは車に乗ってみたかったようで満足した表情。





街の点検が終わったらいよいよビルを登る。
一人ずつ交代制だ。

登りはビルの外壁の凹凸を利用して。
ちょうど梯子を登るような感じ。

2階のバルコニーに着いたら壊れているガラスを外し、新しいガラスを取り付ける。

ガラスの交換が終わったら今度は降りる。
登りと同じように凹凸に足をかけて降りるのかと思ったら、なんと命綱で宙ぶらりんになって降りてきた。

ひゃー、こりゃ身長制限があるのも納得だわ。
小さい子には無理だ。
ちび姫ちゃんは終始笑顔だった。
でも降りるときは結構怖かったらしい。



ちび姫ちゃんはビルメンテナンス体験中だったが、カナとレナは次のお仕事を並んで待っているところだったので、この隙に私は夕食を食べた。

デリカテッセンでエビカツロール。
急がないとカナのビューティーサロンとレナの開腹手術が始まっちゃ〜う。

えっ、どこで食事したかって?
ざっと見て大通りに面したテーブル席が混雑していたので迷わず劇場へ。
劇場も飲食可能で、演目を見ながら食べることだってできる。
今日はやたらと新聞を広げているお父さんが多いな。
子供にせがまれてキッザニアに来たはいいけど、やることなくて劇場で暇つぶし?

ところでちび姫ちゃんがビルメンテナンスをやってくれたおかげで、私がノータッチの(一緒に行った子供が体験したことのない)パビリオンは、残すところ裁判所と携帯電話ショップだけになった。


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