とにかく浴衣に着替えて砂むしをする場所に行くと、あれれ? イメージしていたのと違うみたい。
こう、波が打ち寄せるビーチに埋まって、多分顔は日に焼けないようにパラソルか何かで日陰にして、で寝っころがるのかと思っていたが、お兄さんがこっちこっちと呼んでいたのは一段高い場所で、出入り口以外はコンクリートブロックで囲われ、工事現場みたいなシートの屋根が着いた砂場みたいなところだった。
どうも潮の満ち引きや波の高さで今は砂浜が適さないから、専用に作られた場所で行うらしい。
そういえば殿様湯の先客が言っていたなぁ。山川は満ち潮の時は営業してないから確かめてから行った方がいいって。
でも公式サイトでは悪天候時以外年中無休となっていたから、多分昔は砂浜でだけ行っていたけど、今はいつでも可能なように専用スペースを設けたってところか。
せっかく海を見ながら砂むしができると思って山川を選んだのにちょっと残念。
既に何人か横たわっているお客さんがいて、スコップを手にしたお兄さんたちがその隣に二人分の凹みを作った。
ちなみに自分が指示された場所はかかとを置いた部分の砂が凄く熱くて、熱いですとお願いすると、そこに別の砂を盛ってもらえた。
もっとじめっとするかと思ったが、思いのほか砂は張り付かない感じだ。
スコップで砂を乗せられていく。千葉で体験した時と比べると砂が軽い気がする。ただ、かかともそうだったけど、砂の熱さが均等でないというか、ところどころ凄く熱い部分がある。
埋まってしばらくすると左足のふくらはぎの下が熱くなってきて、どうしたらいいですかとお兄さんに質問すると、動かしていいと言われた。
言われたので動かしてずらしていたら、そのせいでかかとが埋まっていき、結局かかとが再び激熱に。
さらに背中の下の方も熱くなってきて結構つらかった。
熱かったら言ってくださいとか、自由に砂をどかしたり、周りからかき集めて下に敷いたりしていいですよってお兄さんたちは言うが、その度に何度も砂を掛け直してもらうのが申し訳ない気がして結構我慢してしまった。
別に我慢する必要は無いのだが。
砂蒸しの仕組みは、まず仕切られた砂蒸しエリアにパイプでお湯を通し、その上に砂を乗せて砂自体を温泉で蒸すという方法。
床暖房みたいな感じ。
今日、砂浜ではなく高い場所で砂むしをしていた理由は結局波の荒さに寄るものだったが、でも波の音は聞こえるし、時々大波の飛沫が上がるのは見えた。
隣の隣の人にその飛沫が思いっきり掛かるのも見えた。それも頭っから。
私のところは波は来なかったよ。見ていただけ。
寝転がって砂を掛けられた途端、全身に圧力がかかってドックンドックンと自分の心臓の鼓動や、血流を感じるのがちょっと面白い。
パパは寝転がって少ししたら「汗が出てきた」って言っていたけど、私はあまり出なかったな。
髪の毛が砂まみれになるのが心配だったけど、終わって起き上がったらほとんど付いていなかった。
思ったより砂がさらさらだったからかもしれない。