ところで指宿温泉と言えば砂蒸し。
とにかく砂に埋まって顔だけ出しているっていうイメージ。
私としてはこれは温泉とか入浴とか言って良いものか?と悩むところもあるが、指宿温泉で一番有名なのはこの砂蒸し風呂であろう。
実は私は千葉県で一度砂蒸し風呂を体験している。
既に2009年に廃館になっている白子温泉アクア健康センターという日帰り温泉で体験した。
その時の印象は、「・・・土葬されている気分」だった。
そんなわけで何が何でも砂蒸し体験をしたいっていうわけじゃないけど、でもやっぱり指宿に来たら本場の砂蒸し入浴を一回は体験すべきだよなぁ・・と。
指宿温泉で砂蒸し入浴できるところとして、砂むし会館「砂楽」、山川砂むし温泉「砂湯里」、その他砂蒸し設備を持ったいくつかの旅館などがあげられるが、山川砂むし温泉「砂湯里」を選んだ。
そこを選んだのはやませみさんにここが海が見えて景色が良いと聞いたからだった。
さらに殿様湯で会った地元の人も山川がいいよって言っていた。
山川砂むし温泉に向かう畑の中の直線道路を進んでいくと、右側に猫の耳のような印象的な岩山が、左に激しい勢いで湧き上がる真っ白な湯煙が見えてきた。
ここまでの鹿児島の旅で霧島やさっきの鰻温泉などで湯煙はたくさん見てきたはずが、遠くから見ても山川のものは特に激しかった。
猫耳の山が近づいてきたところで右に曲がり海沿いの道に降りる。
めっちゃめちゃ天気が良くて、真っ青な空に真っ青な海。開聞岳がくっきり。絵葉書のような景色だ。
堤防沿いに車を進めると、突き当りに山川砂むし保養施設と書かれた建物が建っている。どうもこれが山川砂むし温泉「砂湯里」らしい。
建物の奥には崖があって、崖のさらに奥に先ほどの岩山が。
そして崖の上全体が湯煙に包まれているが、中でも激しい一吹きが海に向かって勢いよく上がっている。遠いのにまるでシューシューと空気の鳴る音が聞こえそうな迫力だ。