◆◇レンタルキャンピングカーで北海道◇◆
北海道キャンプ旅行記

6.閉店間際のラーメン屋、さっぽろ桃園

　時刻が遅いからか往来する車は少ない。
　歩いている人はいない。
　でも駅前なので街灯は多いし周辺のビルの灯りも灯っている。
　タクシーが順番待ちをするロータリーを過ぎて十字路の斜め前方にラーメン屋の黄色い看板が見えた。
　あれでいいか？ってパパがカナに聞くと、いいよと即答。
　店の名前はさっぽろ桃園千歳駅前店。
　入るともう他のお客さんたちはみんな食べ終えて帰るところで、私たちもあと30分で店じまいだけどそれでもいいかと問われる。

　さっと食べてさっと帰るつもりだったのでそれでもいいと答えて席に着いた。
　壁一面に恵一とサインの入った絵手紙風のイラストが貼られているのが印象的だ。
　カナが頼んだのは塩ラーメン。パパは北海道なら味噌ラーメンじゃないの？なんて言っていたけど、塩バターコーンとかも北海道っぽいしよくわからない。
　それから餃子を一皿。この餃子はひとつひとつのサイズが小さくて割にあっさりした味だった。

　閉店が近い店は、皿が空くたびに「よろしいですか？」とさっさと回収していく。
　そんなわけで急かされたわけでも無いが、食後は一息つく間もなく店を出た。

　夜風が涼しい。
　東京の夜とまったく気温が違う。思わずカーディガンを羽織った。
　夜の千歳駅。
　ここから本当の北海道旅行が始まる。