1.温泉の効果
五日目 2003年12月30日(火)
レナは二週間ぐらい前に頬に傷を作って、これがなかなか消えなかった。女の子だから顔の傷は心配だなとパパが言っていたところが、昨日の
草津で試しに頬に何度かお湯をつけていたら、今朝目に見えて傷が小さくなっていた。信じられない。
温泉の効果といえば、レナの肌も。
彼女は赤ちゃんの頃から軽いアトピーで、それでもここ一年以上何も症状がなかったのだが、久しぶりにこの冬、肌がざらざらになって痒がっていた。医者に連れて行ったらステロイド入りの軟膏を出され、一晩塗ったところで今回の旅行。あれきり薬の世話にはなっていないがみるみるすべすべになっている。果たしてどのお湯が効いたのだろう。
朝日が当たると、昨夜湖の1/3を占めていた氷は跡形も無く消えてしまった。
明日はもう帰る日なので、どこか行きたいところ、行きそびれているところがあるとしたら今日が最後のチャンスだ。
榛名湖から近く、雪見の露天風呂ができるところ…。
やっぱりあそこかな。
というわけで、朝の10時過ぎにはまたまた北麓を下り145号線など走っている。
ここ数日暖かい日が続いたからか、毎日通るとその度に道の雪が解けてくるのがわかる。
今朝の榛名山は半分くらい雲に覆われていただろうか。
川中温泉、
川原湯温泉の看板を見ながらどんどん進む。
昨日は長野原草津口からさらに直進し、草津を目指した。今日はその手前で右折する。
「今日は何処へ行くの?」と、またまた子供たちに聞かれる。
「六合(くに)」
「くに?」
そう、群馬にはシマもあればクニもあるのだ。
もっと雪が多いかと思ったら、案外雪は無い。むき出しの木々が立ち並んでいる。
人家があるので発砲禁止といった看板もあり、狩猟シーズンはいのしし狩りをする人たちが篭るのだろうか。
道の駅六合を過ぎるとだんだん雪が増えてくる。
白砂川に沿ってさらに奥へ進むと、花敷温泉があり、その先が今日の目的地、
尻焼温泉。
たった500mしか離れていないのに、花を敷くのと尻を焼くのではえらい違いだ。