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◆◇夏休み函館紀行◇◆
母娘函館観光旅行記

19.水曜日のプリンスパン工房













 しかしここから先の道は予想外に辛かった。
 パンが食べたいパンが食べたいと一心不乱に漕ぐ長女のカナは、細身にかかわらず部活で鍛えた足腰を使ってあっという間に視界から消え、残された次女のレナと私は涙目になりながらカーブしながら続くゆるやかな坂をぜいぜいと登った。
 そういえば送迎バスのおじさん、こうも言っていたっけ。
 最後の坂道がきついからプリンスホテルで自転車借りないで、湖畔でレンタルした方がいいって。
 先日この坂でこけて救急車で運ばれたお客さんもいたって。
 目の錯覚なのか、道はたいして急な坂には見えない。
 それどころか下り坂に見えるくらい。
 しかし自転車で走ってみれば平坦だった湖畔のサイクリングロードとは明らかに違いとてつもなくペダルが重い。
 しかも走っても走っても終わらない気がする。
 途中でリタイヤして自転車を降りた。
 ずるずると自転車を押して歩いている私に気づいてレナも「ずるーい」と一言自転車を降りた。
 行きに猛スピードでこの坂を下ったもんなぁ。
 あんなにスピードが出たんだから、当然帰りはきついよなぁ。
 ブッブーッとクラクションが聞こえて振り向くと、プリンスホテルの送迎バスが私たちを追い越して行った。
 おじさんは運転席で笑っていた気がする。
 えーん。


予想以上にきつい坂道


げこげこ



 しかし、こんなに死にもの狂いで坂を登ってきたのに現実は無常だった。

 パン屋の閉店に間に合わなかったわけではない。
 プリンスホテルのパン屋は・・・・・・水曜日定休日だったのだ。

 ええいっ、大沼、水曜定休多過ぎ。
 8月なんだから、パン屋も流山温泉みたいに無休で営業してくれればいいのに。

 とにかくプリンスパン工房と書かれたログハウス風の建物は、一応「営業中」の札こそさげてはいるものの、それは店内で扱っているパン以外の商品のことで(ジャムとか小物とか売っていた)、今日はパンは焼いていないということで、袋に入った焼き菓子だけ買って終わりにした。


プリンスパン工房、今日はパンは焼いてない。土産物屋も兼ねていて、そちらは営業している。
とりあえず翌日出発前にもう一度店をのぞいてみることにした。今日は売ってないんじゃしょうがない。



 大沼国定公園を有する七飯町では町を挙げて積極的にスポーツ誘致活動を行っていて、その一環で毎年大手企業の陸上部合宿が行われるようだ。
 この日もノーリツ、デンソー、豊田紡織、スズキなどの陸上部員が次々大型バスで大沼プリンスホテルに到着していた。
 荷物を持ってぞろぞろと降りてくるスポーツ選手たちを横目に、子供たちは玄関前の柵で飼われているウサギに夢中だったりする。






1-20鯉と温泉へ続く


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