子連れ家族のための温泉ポイント
- 湯温★★★★☆ 泉質★★★★★ 温度や泉質は特に問題無し
- 設備★★★★★ 雰囲気★★★★★ 池と鯉の見える露天風呂は子供が大喜び
子連れ家族のための温泉ポイント
函館空港から車で50分。あるいは函館駅から特急で20分+送迎バスで10分。
国定公園に指定されている大沼湖から近い緑豊かな西大沼にリゾートホテルの函館大沼プリンスホテルは建っている。
建物は都知事選や参議院選にも出馬したことのある異色の建築家 黒川紀章作品であり、周囲にはコテージ、ウォーキングコース、ゴルフ場などの施設が広がっている。
レンタルサイクル付きのプランで宿泊して、大沼湖畔を一周して来た後に温泉に入浴した。
なお、こちらの温泉は森のゆという名で宿泊者以外でも立ち寄り利用が可能だ。
浴室はフロントのさらに下の階だった、といっても地下ではないが。
小奇麗な脱衣所と窓を広く取った浴室。窓の外には先ほどエレベーターから見えていたかなり広い池が真正面に。
お湯は少し熱いくらいだが、黒御影石の湯口から注がれるそれはむしろひんやりと冷たい。
一応源泉掛け流しとうたっているのだが、残念ながら浴槽内で加熱循環しているようだ。なんせかなり塩素のにおいが強い。
ということは、この湯口から出ているものが非加熱源泉かもしれない。
お湯は無色透明ながら白く細かい湯の花が多い。するするすべすべすると肌触りがいい感じ。
内風呂の様子はまあ普通と言えば普通だったが、露天風呂に出てみて仰天した。
露天風呂は浴室の扉から行かれるようになっている。
壁を背にした横に細長い造りだ。
何より驚いたのは、とにかくそのお風呂の目の前が、そう、浴室から見たあの池。
海や川べりにある温泉がここは池べりにあるというか、とにかく浴槽の縁の先がもう池。
高低差があるから少し池を見下ろす感じになるのだが、錦鯉がばしゃばしゃ泳いでいる池と同化したような露天風呂って斬新。
実際みんなやりたくなるのか、露天風呂にいる人たちの多くがお湯を手で下の池に落としている。
そうすると餌が撒かれたかと思うのか、うようよと鯉が寄ってくるのだ。もう可笑しいったらありゃしない。
ちなみに大沼プリンスホテルは自家源泉を三本所有しているようだ。
最近使っている源泉をチェンジしたようで、浴室前にはより泉質濃度が高いものに変えたとあるが、ぜひ変にミックスしたりしないで、小さくても浴槽ごとにいろいろな源泉に入れたらなお楽しいのにと思う。
夕方は自分一人での入浴だったが、夕食後には子供を連れてもう一度。
残念ながら浴室に到着した時は既に空を染めた夕焼けは姿を消し、外は黒々とした夜闇に包まれていた。
露天風呂に出てみたが、さらに残念なことに池も真っ暗で鯉が見えなかった。
なんとなく寄ってくる気配はあるが、見えないことには楽しみ半減だ。
だいいち子供たちが信用しない。どんなに「たぁくさんの鯉がいたんだよ」って言っても。
その代わり池の対岸に備え付けられたライトアップがよく見えた。
照らされているところだけぼんやりと輪郭の判る夜の池は、昼間より和風な景観に見えるが、ライトアップされている電飾はキツネなどの動物の形で、なんだかかわいいやら可笑しいやら。
お湯はさっきよりにゅるにゅるする感触が増している。
上がるとさぁっと冷えるところも夏向きの温泉だ。