「ねぇ、この海をね、カナとレナに見せてあげたかったの。ずっとずっと・・・」
思えば長かった。
四年前の
ロウアイルズはまだ二人とも小さかったし、三年前の
ミコマスケイでもカナなど海へ入ろうともしなかった。レナはついてきたが水に顔はつけなかったし。
一昨年はアウターリーフにすら行かれず・・・
自宅のお風呂でシュノーケルの練習をさせて、子どもたちのシュノーケルデビューは
一昨年の沖縄、そしてもう一度
去年の沖縄。
それも全てグレートバリアリーフで珊瑚と魚たちに囲まれて自由に泳ぐこの楽園の景色を見せてあげたかったから。
ようやく家族四人でグレートバリアリーフの海をシュノーケルできた。
四年越しの夢だった。
八日目 5月3日(木)
今朝の海は凄かった。
日の出前、空は荘厳な紫色に輝き、それが海にも映りこんでいた。
でもこの日に限って私が目を覚ましたのは日の出と同時で、残念ながらそれらは後からパパの撮影した写真を見て知った。
日の出も美しく、力強いオレンジ色に全てが染まり、私が急いで海岸まで行くと、もうパパは三脚をしまうところだった。