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27.ウールーヌーランの森と日暮れ




 




 子どもたちはいい子で待っていてくれた。
 ツリーハウスに戻ってすぐにパパは暖炉に火を入れた。
 キャンプ場でも気が付くと火の前に座っているアウトドアマンのパパは、本格的な暖炉に薪をくべて火を焚くのなんてお手のもの。
 しかし本人、Tシャツ短パン姿で窓も全開にして暖炉に火を焚くのって変だよ、何か。
 5時半頃には早めの夕食。みんな疲れているからいつ寝ても良いように。
 夕食時にダイニングの横にある窓にお客様。
 手の届きそうなところにある枝に、コンドルみたいな頭のブラッシュターキーが飛び乗ってきた。
 ブラッシュターキー自体はケアンズ周辺のピクニックエリアでしょっちゅう見るから珍しくはないけれど、目の前で観察できるのは楽しい。
 しばらく枝の上ですましていたが、そのうち褐色の大きな羽を広げてばっさばっさと飛んでいった。


食卓のすぐ横にブラッシュターキー。沢山の発見があるツリーハウス。



 まもなく日暮れだ。
 思わずカメラを手にバルコニーに陣取る。
 ここは東南に向いて建てられているようで、太陽は後方に沈む。
 手前の森はもう黒々と影になっている。
 正面のバートルフレア山が西日を浴びて立体的なオレンジ色に染まっている。
 ゆっくりと影が山の麓の森を飲み込んでいく。
 全てがシルエットに変わると、地平線近くの空がサーモンピンクになった。
 夜明けの色にも似ているけれど、もっと温かみのある懐かしい色。
 空気が澄み渡っているからこそこんな色をするんだろう。
 空のグラデーションが消えるまでバルコニーにいた。
 いつの間にか鳥の声に代わって虫の声が響いている。







3-1夜明けの光は無垢の森にへ続く


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