2.青空を探しに・・・
子供たちは朝から「大事な人形がない」と大騒ぎ。
昨日コテージに来たときはあったのだから、どう考えてもベッドルームのどこかだ。
探す場所だって限られているんだし、見つからないわけないじゃない。
なのにおかしいなぁ。引き出しの中にもベッドの下にもない。
どこへいっちゃったんだろう。
パパが戻ってきた。
ズボンに泥が跳ねている。
「ディヴィッドもフレンドリーでよくしゃべるよ」
そう言って、昨夜無くて困った延長コードを投げてよこした。
ディヴィッドにもらってきたらしい。
えっ? ディヴィッドって、あのちょっと怖そうだったシンディの旦那様のこと?
朝からどこ行ってたの?
「バギーに乗せてもらった」
えーっ、いいなぁ。ずるい。私も乗りたかったのに。
以下、パパから聞いた話。
少し日が射したのでコテージの周りを歩いて写真を撮っていたら、ディヴィッドがあらわれて、これからポンプ室に行くんだけど一緒に来ないか?と話しかけられた。
そしていきなり四輪バギーに乗せられて農場のポンプ室へ。
バギーはあの車庫の前に停められていたごつい乗り物だ。
でこぼこのぬかるみの中をがんがん飛ばすので、ひたすら椅子の所にしがみついていたと言う。
「怖かったよ」
そんなに迫力あるんだ。
羨ましいな。私もステイ中に乗せてもらえるかな。
さて、今日の予定を決めていない。
プランは二つ。
昨日見そこねた、
アサートン周辺をもう一度巡る。バリン湖、イーチャム湖、ティナルー湖、カテドラルフィグツリーなど。
もうひとつは戻るのではなく西の奥地へ行く。レイベンスホーを経由してインノット温泉まで。
天気を見て決めようと思っていた。
昨日より晴れていればアサートンへ。
景色を楽しむ気になれない空模様ならインノット・ホットスプリングスへ。
といっても、どちらとはっきり言えない微妙な天気。
「天気予報を見るとなんとなく今日は北へ戻るほど晴れているような気がする」
「あと、インノットはその気になればミッションビーチ滞在中に行ってもいいし」
というわけで今日の予定はアサートン。
のんびりしていたのでようやく10時頃、アイカンダパークを出発することにした。