2.ブルースハイウェイを北へ
帰路はThe Great Green Way、すなわちブルース・ハイウェイを
ケアンズへ向けてひたすら北上する。
ほどなくして雨が降り始めた。
空は暗く、低く雲が垂れ込めている。
まもなく日の出だが、果たして太陽が顔を出すかどうかも怪しい。
こんなに天気が悪くても、空が果てしなく広く感じるのがオーストラリアの不思議。
今日はもう、オーストラリアに着いた初日のようにどんよりと雨の一日になるようだ。
砂糖博物館のあるモーリリアンを過ぎて、クロコダイルファームのあるイニスフェイルを過ぎて、ユーベナンジー湿原を過ぎた辺りでジョセフィーン・フォールズはこちらの表示を見つけたが今日は素通り、ボールダーズのあるバビンダも素通り。
やがて霧の中、うっすらととても自然の造形とは思えない山のシルエットが見えてきた。
Walshs
Pyramid。
実は紀元前にエジプト人がやってきてこっそり作っていったんじゃないかと思うほど完璧な三角形。
ところがピラミッド山の近くまで来て見上げると、意外に山肌はでこぼこでさっき南側から見たのと同じ山には思えないほどだった。