ポートダグラス楽園日誌2004 8-6


6.ケアンズ・ハイランド産のコーヒー豆

 逆バンジーの代わりにレナが選んだのはコーヒーカップだった。
 本当にちっちゃなカップで、6つぐらいぐるぐる回っているだけだ。
 乗り口を押さえるのはロープ一本。カップ自体を回転させる中央のバーはなく、なんと係員が前を通過するたびに手をあてて回すという半分手動式だ。
 それでも貸切で乗れてレナは嬉しそうな顔。

 そのあとカナとレナが気になったのは、幼児向けの小さなライドが集まっている一角の、魔法の絨毯だった。
 中央の柱から腕状のバーで繋がった四人乗りのライドがいくつかあり、ゆっくり回ったり上下したりするもの。東京ディズニーランドのダンボをごく小さくしたみたいな乗り物。
 アラジンのジーニーそっくりの人形が後ろについているから乗りたいらしい。
 でもどうみても、これって偽物だよ。
 こんな小さい子向けの乗り物、面白くも何ともないと思うよ。
 それでも子供たちは聞かない。
 まあ、どうしても乗りたいって言うなら、いいけどさ、絶対他の乗り物に乗った方が面白いと思うよ。


左上と笑っちゃうけどコーヒーカップの自転は係員の手動なんだよ。普通のカップみたいに中央に自分で回すバーがあるんじゃなくて、係員が前を通過する度に手で回してあげるの


こんなのつまんないよって言ったのに、子供たちがどうしても乗りたいというアラビアン・ナイトのジーニーもどき


 ジーニーもどきのお子さまライドに乗せた後、子供たちにはランチの約束をさせた。
 絨毯に乗る代わりに、ちゃんとお昼ご飯を食べるんだよ。

 パパがさっき目を付けていたのは、リブロースの照り焼き。
 オージー風というよりアメリカンカントリー風。西部開拓劇に出てきそうな干し草の椅子をしつらえた、屋外の店だ。
 ここでリブとポテトを食べた。とっても美味しかった。
 子供たちがほしがったオレンジジュースはこの店にはなく、パパが探しに行った。
 買ってきたのは300mlぐらいの一人分サイズペットボトルに、そのまま飲めるキャップがついたもの。去年のオーストラリア旅行ではずいぶん飲んだけど、今回はこれが初めてだった。便利だよね。日本でも売っていればいいのに。

 干し草椅子の上でのんびり休息していると、いろいろな人が前を通る。
 白人、黒人、アボリジニ。
 家族連れが多く、子供たちはみんな風船とショウバッグを持っている。ベビーカーに5つも風船をくくりつけてあるのも見た。車椅子の人もとても多い。妊婦さんはおへその出る服を堂々と着こなして、風船みたいに膨らんだお腹もアクセサリーの一つのようだ。
 出店のゲームで賞品をゲットした人も多いらしく、両手で巨大なぬいぐるみを抱えている人を何人も見た。カナとレナにはあれだけはやらないと言っている。だって見上げるようなぬいぐるみを抱えて飛行機に乗るのはママは嫌だよ。
 私は気がつかなかったが、パパがさっき日本人も一組見かけたと言っていた。
 まだまだ人出は混雑にはほど遠い。
 遊園地のライドがイルミネーションで赤や黄色に光り出す頃、学校や仕事を終えた地元の人たちも繰り出してくるのかもしれない。

 この店はちょうどさっきの幕張メッセみたいな展示場のそばにあった。
 展示場の入り口にはコーヒーを売っている出店があった。
 その場でも飲めるようだが、豆も売っている。
 Jaques Australian Coffeeと書かれている。
 そういえば、ケアンズ土産にディンツリーのお茶などは定番だが、コーヒーはどうだろう。先日訪れたマリーバでコーヒーを生産していたはずだ。
 自分はコーヒーを飲まないので何が良いか判らず、パパにミディアム・ローストの豆を買ってきてもらった。250g、5ドルだった。


ここでランチを食べた。オーストラリア風と言うより、アーリアメリカン?

ペットボトルの口がそのままストローになっていて、倒してもこぼれない。便利だよね。
美味しかったです。ごちそうさま。

ここでコーヒー豆を買った。その場でも飲めるようになっている。




8-7.ボール地獄へ続く


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