奥さんは更に奥から木の箱を出してきた。
「ベリーソフトだから触ってみて」と即す。
木箱の中には、乾いたユーカリの葉をかぶって何かふわふわの生き物が丸くなって眠っていた。
そーっとなでてみる。
うわぁ、何て頼りなげな柔らかさ。
すごく気持ちいい。
かっわいい、何という名前の動物だろう。
奥さんは「グライダー」と言った。
グライダー? 名前のイメージからすると滑降する動物。ムササビとかモモンガみたいなみたいなものかしら。
どんな顔をしているのだろうとユーカリの葉をそっとかき分けていたら、奥さんが葉をよけて顔を出させてくれた。
ふわふわの頭にちっちゃな耳がついている。
夜行性なのか、本当にぐっすり眠っているらしい。
フラッシュをたかずに一枚撮影させてもらった。
後からDiscoverという
アサートンテーブルランドの無料観光案内誌に同じ動物の写真が載っているのを見つけた。
その生き物はMahogany Gliderと書かれていた。