ポートダグラス楽園日誌2004 4-11


11.水鳥の楽園

 パパがどうせだからビジターセンターに一人で行ってくればと言った。
 せっかくここまで来たんだから、ビジターセンターはともかく、目の前のラグーンは近くで見てみたい。
「じゃちょっと様子を見てくる」
 子供たちの番をパパに頼んで、ユーカリの小径を行くことにした。

 しばらく歩くとClancy's Lagoon Visitor Centreのログハウスが見えてきた。
 ビジターセンターは大人8ドル、子供5ドルと有料なので、まずは入らずにラグーンに近づいてみる。

 蓮の葉が浮かぶ広大な湿地帯に、沢山の鳥たちがいた。
 何があるわけでもなく、ただひたすら湿原が広がっている。ラグーンの奥にはまたユーカリ林が続き、あたりは鳥の声しかしない。

 10人乗りぐらいの白いボートが対岸からビジターセンターに近づいてきた。接岸すると小さい子供を連れた家族連れが降りていくのが見えた。
 英語がぺらぺらだったら我が家もボートに乗せてもらうのに。
 早口の一方的な説明がまるで理解できないままツアーが終わってしまう寂しさは、昔、ディンツリーとケープトリビュレーションのツアーで実感したことがある。当時は4WD車で熱帯雨林へ向かうようなツアーは英語対応しか無かったのだ。

 ラグーンに沿って遊歩道がある。
 ちょっと歩いてみると、ちょうど目の前の枝に驚くほど絵になる大きな鳥が一羽とまっていた。黒くて首が長くくちばしは黄色い。
 何という名前の水鳥だろう。


もし、カヌーやカヤックの経験があったら、ぜひ静かな湖面に漕ぎい出てみたかった。

あの鳥たちに近づけるように・・・


 その後もう一度ビジターセンターをのぞいたら、中には誰もいなかった。
 テラス席があり、軽食などとれるようになっているらしい。

 車のところに戻ると、カナとレナはまだぐっすり寝ていた。レナはともかく、車が停まるとだいたいカナはすぐ起きるのに珍しいこともある。
 交代でパパも散策に行った。
 やはりラグーンでその鳥を見て、
「撮って撮ってと言わんばかりにポーズを取っていたぞ」と教えてくれた。

 砂煙を上げて、再びもとの道を戻る。
 時々、対向車がある。
 この先はウェットランドしか無いのだから、ちらほらと訪問者があるということなのだろう。
 もう少し子供が大きくなって、もしまたここに来る機会があったら、カヌーに乗って湿原を回ってみたい。あの鳥たちはきっと近づいても逃げないのではないだろうか。


マリーバ・ウェットランドのビジターセンターはラグーンに面して建てられている
中はこんな感じだ。ウェットランドの情報を仕入れたり、一休みしたりできる。




4-12.マンゴーワインのワイナリーへ続く


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