ポートダグラス楽園日誌2004 4-12


12.マンゴーワインのワイナリー

 子供たちがまだ寝ているのだから、今度はマンゴーワイナリーに行ってみよう。
 ここは去年アサートンをドライブしたときにも、道沿いに大きな看板があって気になっていたのだ。ゴールデン・ドロップと書かれた滴とワインの瓶のデザインで、トロピカルフルーツのワインってどんな味がするのだろうと思った。

 Biboohraまで戻り今度は東へ折れてみると、ちょうど曲がり角のところにくちばしの長いユーモラスな鳥が二羽いた。
 写真を撮ろうと追いかけたら、てってこと走って飛んで逃げてしまった。

 マリーバはサトウキビ、ピーナッツ、コーヒー、タバコ、そしてマンゴーなどのフルーツも生産している。ここでワインにしているのはケンジントンレッドという品種のマンゴーだ。
 道沿いにマンゴーの木が等間隔に植えられているのだが、幾何学模様のように寸分狂いなく並んでいる様子はフランス庭園のようだ。
 やがて左手にゲートがあり、Golden Pride Wineriesと書かれていた。
 入ると正面に駐車場。

 パパがまた、一人で行っておいでと言う。
 後部座席で「つまんない」だの「お腹いたい(車酔い?)」だのと1分と黙っていない子供たちが寝ていると、ドライブ中の大人たちは精神衛生上楽なのだが、どこかで車を停めると必ず見張り番が一人必要になってくる。

 きょろきょろと辺りを見回しながら、ガレージのような建物の中に入っていくと、瓶詰め工場のライン機械のようなものがむき出しで置いてある。今はマンゴーの季節ではないから、動いていないのだろうか。
 さらに進むと団体が食事をできるようなちょっとしたスペースがあり、その隣の部屋のスライドドアが半分開いていた。
 中から賑やかな笑い声が聞こえる。
 そっとのぞき込むと奥に商品が陳列してあるのが見えた。
 おそるおそる入ってみる。
 部屋の右手前に冷蔵庫があり、その前にワイナリーの奥さんとおぼしい方が立っていた。その前の丸椅子に年輩のご夫婦が座ってテイスティングしている。さらにほかに二人ほど後ろに立ってやっぱりグラスを手にしている。みんな半分酔っているのか陽気におしゃべりしていた。


Biboohraの曲がり角で見かけた目立つ鳥

マンゴーの木は寸分狂い無く等間隔に植えられている

ゴールデン・ドロップのワイナリー入り口

季節外れだからか? 機械は動いていない

お客様はどうぞこちらへ・・・


 えーっと、どうやって試飲させてもらえばいいんだろう。
 奥の商品棚の方に行って、これを下さいとか言うのは簡単そうだけど、どうせなら何種類かあるワインをいろいろ味見してみたいじゃない。
 奥さんが、ドライ、ミディアム、スイートとあるけどと説明してくれる。
 全部飲んでみたいって言うには・・・。
 とりあえず「ドライ プリーズ」と言ったら、運転は大丈夫なの?と聞き返されたらしい。言われた意味を考えているうちに、後から入ってきた男性が、パーキングに彼女のハズバンドがいたから大丈夫と笑って答えてくれた。
 
 奥さんは冷蔵庫を開けて瓶を取り出し小さなグラスについでくれた。
 いい匂い。
 ふわっとマンゴーの香り。
 味もドライと言っても甘みが少しある。軽くて飲みやすい。
 美味しい美味しい。
 次はミディアム。
 マンゴーの香りが強くなる。
 味もフルーティさが増して、ジュースみたい。
 ラストはスイート。
 マンゴーの香りはくらくらくるようだ。
 甘ったるいワインみたいに飲みにくいかと思ったが、意外にさわやか。デザートに飲めるようなワインだ。

 一番マンゴーらしさがあるのはスイートだろう。
 でも自分が食事どきに飲むならやっぱりドライだな。

 ドライのフルボトルを一本買い求めた。
 25ドルだった。
 棚には他にもライム、レモン、マンダリンなどのリキュールが並んでいた。

 駐車場に戻るとカナが目を覚ましていた。
 早速「つまらない~」攻撃。
 まあそりゃ、子供にはワイン工場の駐車場は面白くないだろう。
「これから面白いところへ行くよ。ロックワラビーのいるところ」


これが購入したマンゴーワイン(ドライ)。
帰国前にはすっかり空っぽになってしまいました。
ごちそうさま。




4-13.グラナイト・ゴージはどっちだ?へ続く


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