ポートダグラス楽園日誌2004 1-3


3.離陸

 窓の外に私たちの乗る便より早いカンタスのシドニー行きが乗客を乗せ、じりじりと動き出している。空はもう黄昏時もとうに過ぎて、藍色の帳が降りている。滑走路の誘導灯が一直線に並んでいるのが見えた。
「ねぇ、置いていかれちゃうの?」とカナ。
 まだだよ。
「でも、もうほとんど人がいないよ」
 夜になると、オーストラリア行きを残してほとんどの便は既に終わっている。空港に残っている客も減って、焦燥感を感じているらしい。

 最後の時間つぶしは、空港の無料インターネットだった。
 何故か5台分の台があるのにパソコンは2台しかない。盗まれてしまうのだろうか。1台は別の人が使っていた。残る一台を巡って、疲れてきた姉妹は取り合いを始める。
 そうだよね。疲れたよね。もう4時間も空港で待っているんだものね。
 ようやく搭乗案内が入ったが、少々遅れている模様。9時25分発のはずの飛行機に、やっとの思いで乗れたのは既に9時40分過ぎ。

 去年使ったケアンズ行きは、ケアンズ経由シドニー行きだったのでオフシーズンにも関わらず混んでいて、3列4列3列の真ん中の4列を取ったがこれは失敗だった。子供たちは遠慮なく一人二席分占領して寝てしまい、大人二人はどうやって寝たものかと途方に暮れた。
 今度の便はそれより小型の機で、2列3列2列の窓際2列を前後で取ることができた。ぎっちり四人くっついているよりも、窓や通路側にスペースがある分少し余裕がある。レナはママと前の席に、カナはパパと後ろの席につくことにした。


成田空港第二ターミナルの無料インターネットコーナー。
五台分の机があるのに、実際のパソコンは二台だけ。
強引に外して盗んでいく人でもいるのだろうか。


 暗闇の中飛び立っても、なかなかキッズミールが配られない。
 去年は水平飛行に入るか入らないかぐらいで持ってきてくれたのに。
 ただでさえ離陸が遅れて、お腹を空かせた子供たちは待ちくたびれている。早く早く・・・。

 カンタスでは子供にだけウェストポーチに入った文具セットが配られる。去年はウォレス&グルミットだったが、今年はモンスターズインクだった。
 このところピクサーづいている子供たちは大喜び。レナは最初、違うのを配られたのでパパが取り替えに行ってくれた。


カンタスで配られるキッズ用文具セット・ポーチは、今年はディズニーのモンスターズ・インク。
こちらは低年齢向け。
ちなみに高年齢向けはリロ&スティッチ。




1-4.冬の星座へ続く


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