ポートダグラス楽園日誌「涙のフライト」





6月2日(月)

 雲の多い朝だった。
 昨夜、また何か動物が来るかもしれないと思って、ドアの外に残ったパンを少し置いておいたら、今朝はもう無くなっていた。夜の間に何かやってきて、食べてしまったのだろう。

 部屋の寝室のバルコニーからの眺め。ここからよくロリキートが群れなして飛んでいくところを見た。今朝は静かだ。


 朝食の後、リンゴをひとつむいたら、子供たちはぺろりと平らげてしまった。豪州の野菜はオージーの体格に似てどれも大きいのに、どうしてリンゴはちっちゃいのだろう。
 残る一つはむかないでかじってみたら、子供たちもやりたいやりたいと言う。
 やっぱりこのリンゴはむかないでそのままかじるために小さいのかな。
 レンタカーを返した日、ケアンズから戻るシャトルバスの中で、前に座ったカップルがリンゴをかじっていた。そういえばスノーホワイトも魔女のリンゴをむかないで丸ごとかじっていたっけ。

 食後は私にパッキングを任せて、パパは子供たちとOrange-Footed Scrubfowlを探しに行くことにした。
 カナは昨日から、どうしても帰る前にバイバイが言いたいという。けど相手は野生動物、会えなかったとしても仕方ないんだよ。

 ありったけの荷物を先日買ったスーツケースに詰め込む。行きは余裕があったので、帰りも楽勝かと思ったら、ほとんどお土産なんて買っていないのになかなか入らない。パパの職場のお土産用に買ったTimTamは、詰め込むと全部崩れてしまうので、最初から手提げ袋に入れることにした。

 無事何とか押し込んで、スーツケースの口を閉めたら子供たちが帰ってきた。
 意気込んでいる様子も無かったのでこれは会えなかったのかなと思ったら、パパの合図でせーのと息を合わせて、
「オレンジ・フッテッド・スクラブフォウルが飛んだよ!!」と二人、声をそろえて言った。

 なかなか見つからなくて、リッジスを出て大通りを渡り、海岸へ向かう道の方へ行ったらしい。前にパパが朝の散歩で二羽目撃したところだ。
 子供たちが見つけると、走って逃げて、ばさばさと目の前で飛び立ったというのだ。スクラブフォウルが飛べるとは今の今まで知らなかった。いつも歩いているし、エミューなんかを小型にしたような体型だからてっきり飛ばないものだと思い込んでいた。
 カナとレナもそう思っていたらしく、飛ぶ姿を見せてくれたことはかなりの衝撃だったようだ。




 私たちの泊まった28号室はキッズクラブのすぐそば。
 託児施設は使わなかったけど、帰る前にのぞきに行ってみた。
 ミニーちゃんやプーさんの絵が張られた格子の中は、幼稚園の教室みたいな感じで、絵本や工作の道具が置いてあった。
 小さなラグーンプールも併設されていて、監視員の保護の下、ここで遊んだりするのだろう。


 出発の準備が出来た。
 カナに写真を撮るからドアのところに来てと言ったら、中に引っ込んでしまった。
 どうしてもこの部屋とお別れするのが嫌だという。
 昨夜から何度泣いただろう。カナもレナも帰りたくないと言う。こんなにこんなに楽しかったから、オーストラリアにずっといたいと言う。

 時間になったので部屋を出て鍵を閉めた。
 もうスーツケースは先にピックアップしてもらったので、軽装だ。
 行きに持ってきた緑のスーツケースは部屋に「置いていきます」と書いて残してきた。今までの旅の夢を全部詰め込んでくれた思い出深いスーツケースだった。


 ホテル棟へ至る小道を歩くのもこれで最後。橋を渡ってテニスコートの横を通り、駐車場を突っ切る。
 その駐車場のところでホテルの敷地内を循環しているシャトルが「乗って下さい」と停まってくれた。思いがけず乗り物に乗れて大喜びのカナとレナ。

 ホテルのエントランスは今朝もごった返していた。
 チェックアウトの人たちだけでなく、アクティビティのツアーバスを待つ人が多い。クイックシルバーの受付では今朝もロゴバッジをつけたお姉さんが忙しそうに説明していた。あの列に並んでいる人たちは今日、アウターリーフクルーズに行くのだろうか…。

 昨夜電話した旅行代理店の話の通り、日本人のスタッフが待っていてくれた。チェックアウトが済むと、あのバスが空港行きですと教えてくれる。同乗するわけではないらしい。
 それだけのために、朝からここに来てくれたんだろうか…。ご苦労なことだ。
 乗ったバスは空港行きのシャトルのようで、リッジスの次にペッパーズリンクスリゾートなどのホテルに停まり乗客を乗せて、旧道からキャプテンクックハイウェイに出た。
 ハートレイズ、パームコーブ、スミスフィールド…だんだんポートダグラスが遠ざかる。なんて幸せな9日間だったんだろう。



 ケアンズ空港のゲートをくぐると、シャトルは先にドメスティックの入り口に着く。ここで私たちを残して全員が降車した。やはりSARSの影響か、みんな国内旅行の人たちだったのだ。
 10時45分、国際線の入り口で降りると、旅行代理店のスタッフの女性が待っていた。搭乗手続きを手伝ってくれるらしい。
「ケアンズは如何でした? 少しお天気が悪かったかもしれませんが…」
 ん?天気が悪い?そうかなぁ…ああ、普通の人は5日間コースで往復を除くと中3日ぐらいしかないのか。そうしたら昨日ぐらいしか晴れた気がしないのかも。それは可哀想だ。
「10日間いましたので…」
「ああ、それじゃ前半は良い天気でしたよね。どちらにお泊りでしたか?」
「ポートダグラスです」
「まあ、私もケアンズに住んでいてもたまにポートダグラスに行くと、リゾートに来たなぁという気がするんですよ」

 順番が来て、荷物をカウンタに渡す。
 30キロを越えると超過料金だ。あまりに私たちのスーツケースが大きいので、代理店のスタッフの方は内心冷や冷やしていたらしい。
 26.1キロ。
 え?という顔をされた。
 今日も二名ほどあやうく30キロでもめたんですよ、と彼女。あなた方のスーツケースが一番大きかったので、間違いなく30キロを越えると思ったのですが、意外に軽いのですねと驚かれる。
 ケアンズで買ったスーツケースは布製。ハードタイプとは外側の重さが違うのだ。

 座席は行きは3、4、3席の真ん中の4席をリクエストしたが、帰りは絶対海が見たい。やっぱり窓側狙いだろう。右側3席を2列ずつ頼んでみた。
 旅行代理店の仕事はここまで。ありがとうございましたとお礼を言って、お気をつけてと見送られた。



 出国の前に、売店に寄る。

 コアラやカンガルーのぬいぐるみに混じって、TimTamも売っている。その値段にびっくり。
 スーパーマーケットで買ったときは通常2.8ドルのところ、スペシャルプライスで1.7ドルだった。
 なんとこの店では同じ一パックが5ドルで売られている。これはいくらなんでも暴利じゃないか?
(この値段は出国ゲートに入る手前の売店の値段 中の免税店に行けば、1パック4.5ドルや2パック7.5ドルくらいで売っている。それでも高いが…)
 というわけで教訓。TimTamは決して空港で買ってはいけない。

 この売店でカナとレナはぐにゃぐにゃするカラフルな爬虫類のおもちゃを買った(左のカナの帽子に乗っている青いカエルがそれだ)。
 柔らかくてよく伸びる。グミキャンディーみたいな不気味な手触り。カナは青いカエルでレナはオレンジのトカゲ。一匹80セント。このおもちゃのおかげで出国審査はぐずらず済んだ。


 いつの間にか晴れてきた。出国ゲートから見るカンタス機。
 まだまだ時間は1時間以上ある。ヘビースモーカーのパパがタバコとしばしの別れを惜しんでいても買い物ぐらい出来る。別にブランド物を買おうというわけじゃない。いつも空港では、どこまで小銭を使いきれるか競うのだ。

 免税店でコアラ型のパスタを手に取ったところで「あら」と声を掛けられた。
 振り返ると「ドキドキ夜行性動物探検ツアー」でご一緒した奥さんだった。一緒に最初のカモノハシを見つけたあの方だ。
 伺うと、5日間ツアーでケアンズに滞在していらしたそうだ。まだまだ見たいものやりたいことがあるのに短すぎると仰った。東京行きの私たちより一足先にケアンズを離れる。これから名古屋行きのカンタス便で帰国されるという。ほんの短い時間でも共有できて良かった。ありがとう。さようなら。

 パパはビーフジャーキーを買ってきた。私はユーカリオイルとバニラのバームなど。ユーカリオイルはポイズンと書かれている。ドキドキツアーのアリさんに風邪のときに嗅ぐと良いと教わった。バニラのバームは匂いを嗅いで、豪州旅行中、向こうの方がつけている香りで、香水?何だかよく知っている匂い…と思っていたものの正体を知って買う気になったものだ(でもこれ、どこにつけるんだろう?)。
 残り10ドル60セント。
 子供たちにピーターパンとモンスターズインクの塗り絵を買う。
 残り5ドル60セント。
 グミキャンディーとマシュマロ。
 …どうしても最後の60セントだけは使いきれなかった。

 帰りの便は空いていた。
 行きはケアンズ経由のシドニー行きだったし、土曜日の便だった。帰りはケアンズ発だし月曜日だ。窓側の2席を2列と言っても、実質3席を2列のようなものだ。隣はあいている。

 座席の窓から荷物の積み込みがよく見える。覗き込んでいたカナが、うちの鞄が見えた!!と言った。本当かな?本当かも。

 飛行機はゆっくりと滑走路を走り出し…

 耳を劈くエンジン音と共に、上昇…

 眼下に緑濃いケアンズの町。
 ぐんぐんと高度を上げて…

 あの岬はどこだろう。ケアンズからパームコーブに至るどこかのビーチがある半島だろうか。
 もしそうならきっと、二つ目の半島のその向こうにかすかに見えている双子山の島はダブルアイランド。


 世界最大の珊瑚礁、グレートバリアリーフが見えてくる。
 海に浮かぶ白い砂浜と、水彩をぼかしたような淡い青翠色。オーストラリア産のオパールにも似て。


 マッコウクジラの群れのようにリーフが並ぶ。
 さようならポートダグラス、さようならオーストラリア。
 レナが隣で泣き出した。帰りたくない。もっといたい。オーストラリアが好き。

 前の列にパパと座っていたカナは窓をみつめて声を上げず、ただぽろぽろと大粒の涙をこぼしていたらしい。



子供たちにちょっと聞いてみた
オーストラリアで楽しかったこと、嬉しかったことを5つ教えてください。
まず、動物について、どうぞ。

■1位■
カナ Orange-Footed Scrubfowl
 (さすが堂々の一位。よほど印象が強かったのでしょう。この鳥は実はツカツクリと言って塚を作ってそこに卵を産む珍しい鳥の種類なのです)
レナ カンガルー&ワラビー
 (大きいのがカンガルーで小さいのがワラビーだね。手から餌を食べてくれたのが嬉しかったのかな?)

■2位■
カナ カンガルー
レナ コアラ
 (カナではランク外のコアラがレナでは2位。カナはコアラは動かないので面白くないと言ってました。レナは寝ているところが可愛かったそうです)

■3位■
カナ カモノハシ
レナ カモノハシ
 (見るとき騒がないようにがんばったものね。カナは帰国してからカモノハシはアンパンマンに出てくるゴミラそっくりだと気づきました)

■4位■
カナ ポッサム
レナ ポッサム
 (カナは自分があげたパンを食べてくれたのが嬉しかったようです。帰国後我が家ではポッサムごっこが大流行。背中によじ登られるのはいつも母…)

■5位■
カナ ロリキート
レナ ロリキート
 (カナはジャムをあげたときが、レナは肩に乗っかったときが印象に残っているようです)


動物以外で楽しかったこと嬉しかったことも教えてください

■1位■
カナ パパとプールで遊んだこと
 (はいはい、どうせママは水に入りませんでしたよ)
レナ パパと手を離す約束をしたこと
 (勝手に何処か行かないように、手を離すときは申告してから離すことと約束したので、そのことらしい)

■2位■
カナ カンガルーのペンダントと麦藁帽子でポーズをとったこと
 (サンデーマーケットで買ったペンダントと帽子だね)
レナ ママと手をつないで歩いたこと
 (可愛いじゃないか…)

■3位■
カナ カエルがグウァグウァと鳴いたこと
 (ぬいぐるみのカエルだね。もしかして朝、パパがカエルを踏んづけた事件かな?)
レナ 島で縞々の魚や亀を見たこと
 (動物編に入るか微妙な回答だが…グラスボトムボートのお話ね?)

■4位■
カナ 島からの帰りの船で水がジャバーンとかかったこと
 (いやぁ、あの事件は凄かった(笑))
レナ 綺麗な貝を拾ったこと
 (持って帰れなかったけど思い出だけは残しておいてね)

■5位■
カナ ママと二人でバスに乗ったこと
 (隣にレナよりちっちゃい子供を連れたおっきな男の人が乗ってきたよね)
レナ パパの自転車の後ろに乗ったこと
 (ママももっと小さい自転車があったら、一緒に走りたかったな) 

 帰りの便でもウォレス&グルミットシリーズの子供用文具セットをくれた。
 カナが行きにもらったのと少し違うと言う。レナのは同じだ。
 スチュワーデスに聞いてみると、文具セットは幼児用と子供用があり、どうも行きの便で二人がもらったのは幼児用、帰りの便ではカナが子供用、レナは幼児用を渡されたらしい。

 ポーチはそっくりだが、子供用は外ポケットがある。また色鉛筆セットの代わりに消しゴム付きの鉛筆、トランプやゲームブックも小学生向けといった内容。
 レナはもちろんカナにも難しすぎる内容だが、行きと同じものをもらっても仕方ないし、レナはカナだけ違うものを持っていると泣くだろう。
 頼んでレナのセットも子供用に取り替えてもらった。

 離陸は現地時間の12時50分。日本時間で言うと11時50分、飛び立ってすぐに昼食が出るかと思えば、バターピーナッツと飲み物だけ配ってランチはなかなか出てこない。


 高度が上がると窓の景色も地球の丸さがわかるようになる。
 眼下に見えているのはパプアニューギニア。陸地に沿ってリボンリーフが並ぶ。ここまで地球最大の珊瑚礁グレートバリアリーフは続いているのだ。


 左はキッズミールのランチ。右は大人用。今回も時間差で出してくれた。
 レナはパンだけかじっておかずはまったく口にせず、デザートのレモン・パンナコッタだけは大人の分まで食べてしまった。
 キッズミールのパンの下に見えている青いものはカエルのチョコ。オーストラリアのあちこちで見かけた。メジャーなのだろう。
 大人用にはカエルチョコの代わりにマカダミアナッツチョコ。
 もう何年も国際線に乗っていないので、他のエアの食事が美味しかったかどうかなんて覚えていないのだが、今回のカンタスは行きも帰りもとても美味しかった。

 往路と違い帰路は昼便なので、子供たちが退屈してぐずぐず言わないようにいろいろ遊べるものを持ってきた。
 その中で子供たちが喜んで使ったのは、シール(結構大量に)、お絵かき帖、塗り絵、カラーサインペンなどだ。
 パパは空いていた隣の4席に移り、手すりを全部上げて横になった。子供たちは一つの列に移り、姉妹で仲良く塗り絵をした。私はというと、映画を丸々二本とも見られた。ジャッキーチェン主演のカンフーアクション「シャンハイ・ナイト」と、見たいなぁと思っていた悪女のミュージカル「シカゴ」だった。
 出発前は行きはよいよい帰りは怖いだと思っていたが、実際はまったく逆だった。

 やはりまだニューギニアのあたりか?
 このあとはしばらく海上で、やがて島が見えると思ったらグアムだった。
 こちらが見下ろしているように、グアムのビーチからもこの飛行機がよく見えるのだろうか?

 成田到着は夕方なので、機内で夕食を出すには半端な時間だ。
 「おやつ」が出る。

 左がキッズミール、右が大人用。
 キッズは笑っちゃうほどスナック菓子ばかりだ。紙パックの飲料は、苺牛乳みたいなものだった。アンザッククッキーがポイント高いかも。
 大人用にはカットフルーツがついてくる。飲み物はお茶とリンゴジュース。アンザッククッキーとキットカットは共通。ディッシュは美味しいけどランチと味が似ていた上、量が多すぎるので全部食べたら気持ちが悪くなってきた。単なる食い意地の張りすぎ? それとも飲みすぎ? そういえば、最初のナッツの時に赤ワインを頼んで、ランチの時に白ワインを頼んで、さらにパパがスチュワードに頼んで白ワインのおかわりなど貰ってくれたから、結構飲んだかも…。

 カンタスは女性客室乗務員スチュワーデスより男性客室乗務員スチュワードが多いので有名だ。私たちの座席エリアを担当している大柄なスチュワードは通りかかるたびにレナに話しかけたりする。何歳か聞かれたので3歳だと答えると、うちにも2years oldの子供がいるんだと目を細めていた。


 カンタス機はエンジンの横にもカンガルーマーク。
 天空から見る夕焼け。
 まもなく日が沈む。暗くなったらもう日本だ。旅の終わりは近い。
 カナとレナがまた泣き出した。飛行機に乗ってから数えただけで3度は泣いている。
 そんなにオーストラリアが好きだったの?
 そんなにオーストラリアが楽しかったの?

 夜の帳が降りかけた成田にタッチダウン。

 これが家族4人10日分の荷物。
 新型肺炎SARSの影響を一番ひしひしと感じたのは帰国時だった。
 通る人の体温を測るサーモチェックがあり、そのために一列で歩くように表示が出ている。
 入国する外国人と中国などから帰国した日本人は別の列に並び、かなり厳しいチェックを受けるらしい。私たちは豪州帰りなので真っ直ぐ通れたが、入国審査の係員なども全員、立体になった厳重なマスクを着用していて物々しい雰囲気が感じ取られた。


 子供たちは疲れた顔ひとつ見せない(実際翌日は幼稚園を休ませるつもりだったのに、行く行くというので行かせた)。



 真っ青な空の下、紺碧の海を見た。
 見たこと無い動物を見たり触ったりした。
 泊まった部屋の周りには、野生の鳥たちが遊びに来た。
 朝から晩まで吃驚することと楽しいことばかり。
 だから旅はやめられない。

 帰りたくないと泣く子供たちにパパは約束した。
 必ずまた、オーストラリアに行くよ。

 約束だけをおいて、6月2日、帰国…。

 けれど心はまだ遥かに、あのどこまでも広い大地に残したまま…



Fin…そして、to be continued…


(2004年の旅行記も見てみる?)
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