トータス温泉

子連れ家族のための温泉ポイント

トータス温泉体験レポート

山梨県の温泉を巡っていると、やたらと浴室の壁などで見かける名前がある。そう、大月短期大学名誉教授の田中収先生である。山梨の温泉施設にとっては神様のような先生らしく、どの温泉でもどんな地質で湧いたどんな温泉であるか事細かにパネルで説明しているのだ。

むろんこの「トータス温泉」も例外ではない。そしてなんとここは、その田中先生が゛「ここを掘ると良い」と言って掘らせて湧いた温泉の一つなのだそうだ。

トータス温泉の場合は、館内表示だけじゃなく、入口正面にドドーンと田中先生のお言葉が記されている

トータス（Tortoise）というのは亀の中でも草食のリクガメを指す。経営しているのは同じく甲府の新遊亀温泉（遊亀温泉）も経営している有限会社遊亀不動産。もう全部亀尽くしなわけね。

館内には温泉分析書が大きく引き伸ばされて掲示されている

券売機

お風呂は内湯に大小の浴槽と一部がジャグジーになった露天風呂。お湯は濃い目のモールカラーで、入ってみると内湯の小さい浴槽は激熱だった。46度越え？ぬるい温泉がやたらと多い甲府盆地ではこの熱さは珍しい。

でも浴槽の底の方はぬるかったので、混ぜたら適温になった。てっきり湯口からも熱いお湯が出ているのかと思ったら、こちらはぬるくて拍子抜け。実は58度の熱い源泉を、通常はいったんタンクに入れて冷ましてから浴槽に注いでいるが、この時はたまたま熱いまま先に入ってしまったよう。

内湯の二つの浴槽

熱いのに微細なアワがたくさんお湯の中に残っているのが凄い。目を凝らしただけでお湯の中にアワが漂っているのがわかる。

お湯は透明感のあるモールカラー

肌触りは滑る感触が強く、厚みのないにゅるにゅる感。においはなんだろうな、モールに少し金属を混ぜて甘くしたような感じ。ぬるい方の浴槽もだいたい同じ印象。ザブザブと溢れる湯量がすごくぜいたく。

露天風呂

露天風呂はジャグジーを背にしていると、背中にアワが当たって気持ちいい。内湯と比べてぬるめなのものんびりできる。

休憩室

湯上りに受付の女性が、実は田中先生が贔屓にしてくださってよく入りに来てくれるのよと教えてくれた。山梨の温泉には先生の名前を記したパネルがたくさんあるけれど、その中でもここが特にお気に入りの一つなのかも。

トータス温泉のトータス（亀）？リクガメじゃなくてウミガメっぽいけど