子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★☆☆ 温度は適温の浴槽有り
- 設備★★★☆☆ 雰囲気★★★★☆ 滑りやすい泉質なので気を付けて
子連れ家族のための温泉ポイント
山梨県の早川町は町なんだけどめちゃめちゃ秘境じみている。早川に沿って北上する県道37号線は沿線に時々集落や宿があるだけで、ひたすら山里の景色の中を行く。そもそも川が削った谷間以外、人が住むところがないのではと思うほど。
その県道をずーっと行くと奈良田に着く。民俗資料館やカフェとともに町営の女帝の湯とここ「奈良田温泉 白根館」の2軒の日帰り温泉がある。
「白根館」は昔は旅館で泊まれたのだが、もうしばらく日帰りしか受け付けていない。人手不足で再開できないそう。入り口に「秘湯を守る会」の提灯が下がっているが、ここは珍しい泊まれない秘湯を守る会の宿なのだ。
お風呂は男湯は内湯と露天風呂が脱衣所も別々になっているが、女湯は1つの脱衣所を経由して内湯にも露天風呂にも行かれるようになっている。
まず内湯から。木製の浴室、木製の浴槽。浴槽は温度を変えるため2つに分けられていて、湯口は一つ。
なお温度は熱交換で調節していて、だいたい湯口近くが44度ぐらいだった。
においに関しては、もう建物の外まで少しゆで卵臭がしていて、てっきり前の旅行で入った万座温泉のにおいがタオルにでも残っているのかと思ったぐらい。
内湯の浴室はアンモニア臭が充満していて、通常アンモニアは入った肌から立ち上ることが多いが、ここはもう浴室内からしっかりにおう。ラボの薬瓶を開けたレベルでにおう強いアンモニアにゆで卵臭が混ざりこむという珍しさ。
お湯はほんのり白濁りで透明に近い。湯の花はほとんどないが、たまに黒いものも。相当ヌルヌルするが、ヌルつきに厚みはあまりなく油のような手触り。ぬれたままの肌もぬるぬるする。
味は最初一瞬塩味を感じるが、後は味見をしたことを後悔するぐらいにひたすら苦い。
湯上りはつるつるというよりしっとりしている。透明、緑、白濁と天候気温により色が変わると表示があるが、受付で伺うと、緑色の日は珍しく、たまに白緑色や白濁になり、ほとんどは透明の日なのだそう。
源泉名が七不思議の湯というのもロマンがある。早川町をここまで来たら、ぜひ立ち寄るべき温泉だった。