子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆ 温度も泉質も特に問題なし
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★☆☆☆
子連れ家族のための温泉ポイント
同じ石和温泉の華やぎの章 慶山の姉妹館。慶山が上げ膳据え膳のおもてなし、隅々まで人の手の行き届いたサービスが売りだとすれば、こちらの甲斐路はその反対。干渉されずにクールに放っておいてほしい、自由にやりたい、そのかわりに宿泊料が安いと嬉しいな、そんな人に向いた宿。
事実、外観は殺風景に見える。泊まり客も女性の支持が多い慶山と異なり、甲斐路は圧倒的に男性客が多いと言う。お手頃価格や一人旅でも泊まりやすいことから、出張などビジネス利用の人も少なくない。気に入って連泊する人もいて、中には毎月泊まりに来るお客さんもいるそうな。
場所はもともと葡萄畑だった立地で、平成2年に一度リニューアルしているが、またぞろガタが来ている感じは否めない。ただ、ホテルのすぐ前は桜並木で、花の季節にはとても綺麗だそうだ。桜を見るなら2階の部屋が一番とのこと。一方、4階の部屋なら富士山が見える、距離があるので天気が良ければだが。
姉妹館の慶山との間は送迎バスが行き来していて、どちらかに泊まればもう片方のお風呂にも無料で入れてもらえる。使用している源泉は甲斐路と慶山では異なるので、両方入り比べてみるのもいいかもしれない。
なお、甲斐路の源泉は独自源泉と共通源泉の2本。ミックスして内湯と露天の両方に入れているそうだ。
お湯は無色透明で硬さを感じる。きしつきとぺとつきがあり、どこか甘いにおい。内湯のお湯は高い位置から壁を伝わせつつ滝状に落としながら温度を下げるように入れている。
逆に露天風呂は浴槽内から源泉を注入。こっちの方が熱めで深い。半分ほど屋根がある露天風呂だが展望などは特に無いタイプ。
取材を兼ねていたので清掃直後の一番風呂に入れてもらったのだが、清掃の責任者の方はきりっと背筋の伸びた女性で、綺麗に清掃することは心を磨くことという哲学の持ち主。このことだけではないけれども、華やぎの章のグループの考え方は、今の時代からすると遅れているように思えるかもしれないが、忘れてしまった日本の旅館の心意気というものが残されているように感じる。
温泉以外の内容に関しては、トラベルジェイピーの記事に詳しく紹介していますので、ぜひそちらもご覧ください。⇒ とにかくお安く石和温泉に泊まるなら!「華やぎの章 甲斐路」