子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★★ 泉質★★★★☆ お湯は適温、滑りやすい泉質なので子連れは注意
- 設備★★★★★ 雰囲気★★☆☆☆ 脱衣所にベビーベッドあり
子連れ家族のための温泉ポイント
俵山温泉の共同浴場の一つ、白猿の湯は開くのが7時からだから、だいたいその時刻に合わせて泊っている山口屋別館を出た。
白猿の湯は通常入浴料金が730円と少し高めだが、宿泊客に使いやすい朝と夜の時間帯は530円に割引になる。
ここは今から10年ちょっと前の平成16年に、従来の川の湯を閉鎖して代わりにオープンした施設。
洗い場も充実していて露天風呂も備わっていることから、もう一つの共同浴場である町の湯よりも観光客向けと言える。
昨日入った町の湯を過ぎて、薬師寺に繋がる石段を横目にもう二軒ほど進んだところに白猿の湯はある。
場所は昨夜、蛍を探しに行った帰りに確認した。
朝の温泉街は夕暮れ時と違って全然ひと気が無かった。
鳥の声が聞こえるだけで静かなものだ。
町の湯も外観はともかく中は小奇麗で立派だったが、白猿の湯は輪を掛けて豪華。
この昭和初期から中ごろで時間が止まったような俵山温泉街からすると、設備の大きさには違和感があった。道の駅にある日帰り温泉クラスに見えたから。
1階部分は土産物などを扱うショップになっていて、そっちはまだ開店していない。
温泉の入り口は外の幅広な階段を昇った2階で、券売機はあるもののまだ準備ができていないのか、受付で現金を払って入るようになっていた。
ここも浴室の浴槽は町の湯同様、1号湯と2号湯がある(この分け方が好きだな、俵山)。
1号湯は川の湯泉。
2号湯は薬師混合泉(正の湯泉、森の湯泉、町の湯泉、川の湯、河内源泉の5源泉混合)。
露天風呂は白猿混合泉(正の湯泉、森の湯泉、町の湯泉、川の湯、河内源泉の5源泉混合)・・・となっているが、正直混合泉の中身の記載を見る限り、白猿混合泉と薬師混合泉の違いが判らない(混ぜる比率が違うの? それとも違うのは名前だけ?)。
ちなみに泊った山口屋別館のお風呂は、白猿の湯の2号湯と露天風呂にミックスされている森の湯泉を単独で引いている。
先に2号湯から入ってみる。ちゃんと湯口のお湯は出ている。
ただ、ここも山口屋別館のように謎のマイクロナノバブル発生装置とやらを入れていて、アクリルパネルの箱みたいなものが湯中に沈めてあり、そこから銀色の板がお湯の上に付き出ている。
アクリルの箱からは泡が出ているが、機械に触るなと注意書きがある。
2号湯は町の湯ほどはにゅるにゅるしないが、山口屋別館よりはにゅるにゅるする。
いい感じに適温で、色は無色透明。光の当たる所の表面にカルシウム的な薄い細かい湯の花が浮いているのが見える。
1号湯は2号湯より少しぬるめ。ゆっくり入れる感じ。
やっぱり無色透明で肌触りが良い。
露天風呂はというと、岩風呂で一部屋根がついているつくり。
もともと2階部分に浴室を作ってあるので、囲いが低くても外からは見えないようになっている。
岩で囲っているけど入る所に金属の手すりがあり、入る口からは遠い方に二人分の寝湯の設備が拵えてある。
露天風呂はどこが湯口か不明で、気になって歩き回ってしまった。たぶん浴槽の中の岩の間から出している。
お湯の印象はごく穏やかという感じ。
もちろんここも無色透明でそれほど熱くない。
お湯そのもので言うと町の湯のほうが良さそうだが、なんだかこちらは空いていて、のんびり長湯してしまいそうなお湯だ。
外には飲泉所がある。ここでは呑み湯と称す。
ゆでたまご臭にうすしお味で苦味がプラスされている。
飲泉所の写真を撮っていたら、関東に住んでいたけど定年で戻ってきて萩に住んでいるというおじさんに話しかけられ、角島行ったかと聞かれた。
昨日行きましたと言うと、自分はこれから油谷湾に棚田を見に行くと嬉しそうに教えてくれた。
油谷湾の棚田?
自分にとって棚田と言えば新潟の十日町(旧 松代)だけど、後からパンフレットを見たら油谷湾の棚田はそりゃもう綺麗な光景だった。棚田だけじゃなくて海も一緒に見えるのがいい。
知っていたら昨日寄ったかな? でもきっとそんな時間無かっただろうな。
昨日寄りそびれた福徳稲荷神社と併せて、次回の山口旅行があるならきっと行ってみたい。
まあでもこの白猿の湯で一番印象に残ったのは、なんといっても露天風呂のBGMにゴッドファーザーが流れていたこと。
ゴッドファーザー愛のテーマだよ。
鄙びた温泉街にも露天風呂の朝湯にもあまりにも似合わない。 似合わな過ぎる。どういう選曲だ!?