赤湯温泉 旅館大文字屋

伊能忠敬や新渡戸稲造にゆかりのある老舗旅館

  • 所在地 〒999-2211 山形県南陽市赤湯温泉1003番地 TEL 0238-43-3070
  • 公式サイトURI http://www.daimonjiya.com/
  • 泉質 含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉(含食塩・塩化土類-硫黄泉)
  • 受付時間 11時~15時
  • 日帰り温泉入浴料 大人 500円
  • 設備等 男女別浴室など
[2013年12月のデータ ただし立ち寄り入浴料等は2016年2月のデータ]

子連れ家族のための温泉ポイント温泉ランキング

  • 温度★★★☆☆ 泉質★★★★☆
  • 設備★★★☆☆ 雰囲気★★★☆☆

赤湯温泉 旅館大文字屋 体験レポート

赤湯温泉大文字屋の外観 赤湯温泉大文字屋のロビー
赤湯温泉大文字屋の外観とロビー

 今の表通りではなくちょっとばかり奥まったところに位置しているが、元々は大文字屋は赤湯で最初に内湯旅館(旅館内に温泉浴槽を備えた)を始めた、たいそう由緒正しい老舗宿。
 日本中を歩き回って正確な地図を作製した伊能忠敬や高名な学者で5千円札にも印刷されている新渡戸稲造など、ゆかりの人物にも事欠かない。
 むろんお湯遣いにも定評がある。

 しかし、細い路地の奥、突き当りに建つ大文字屋は、何だか両側の建物に遠慮して縮こまっているようにも見える。
 思っていたよりは小ぢんまりとした建物に思えたが、新館も建てているようなのでここに見えているのは一部だけなのかもしれない。

 玄関から入り、古びた下駄箱にブーツを入れ、スリッパを履いて帳場の前に来たが、お昼過ぎという時間帯、ここには誰もいなかった。宿自体がシンとしている。
 明日は金曜日だし、それからすぐに年末を迎えて混雑するだろうから、今日はすっぽりと穴場になっている日で、増してや昼間では館内に留まるお客さんもいないのだろう。

赤湯温泉大文字屋の館内 赤湯温泉大文字屋の浴室入り口
赤湯温泉大文字屋の館内と浴室入口

 用事のある時は鳴らせと言うブザーがあったので押すと、ほどなくして女将さんが出てきた。
 立ち寄り入浴できるか伺うと、玄関の正面の方にある浴室はちょうど清掃中だからと言って、左手の廊下の方へ案内してくれた。
 途中、窓から中庭のような囲われたスペースと、その向こうに建つとても古そうな三階建ての木造の廊下が見えて、こういう宿は好きだなと思った。

 案内された浴室は明らかに清掃後に誰も入った様子が無く、女将さんは脱衣所や浴室の電気をつけて回った。
 共同浴場はどこも混雑していたが、こういう日は旅館の立ち寄り湯は空いている。
 貸切貸切と嬉しく思いながら浴室へ向かった。

赤湯温泉大文字屋の浴室 赤湯温泉大文字屋のお風呂の湯口
赤湯温泉大文字屋の浴室と湯口。浴室全体の画像はクリックで拡大。

 残念ながら広く取られた窓のすぐ外側は目隠しなのか雪を防ぐためなのか囲われていて展望は無く全体的に薄暗い感じだった。
 でも欠点と言えばそのくらいで、黒御影石で縁どられた品の良い四角い浴槽はなみなみと源泉で満たされていた。

 ごくわずかにゆで卵のような臭いがしたが、ほとんど臭いは無い。
 お湯は熱めですっきりすべすべ。無色透明で湯の花は見当たらない。
 とても良い感じのお湯だ。
 今日、4湯入った赤湯の温泉で言えば、最初に入った烏帽子の湯とこの大文字屋の湯が残りの二つより鮮度が良く印象的だ。

赤湯温泉大文字屋のお風呂の窓 赤湯温泉大文字屋の掛け流し
赤湯温泉大文字屋のお湯は源泉掛け流し

 壁際の中央に湯口があって、ほぼ湯面と同じ高さなので湯の落ちる音もせず、本当に静かに流れ込んでくるのだが、不思議なのはその湯口からの湯量は決して多くは見えないのに、縁から常に掛け流されていくお湯はかなり多く見えることだ。

 熱いので中でそんなに移動せずただ不思議に思っていたのだが、上がった時に女将さんがいらしたので聞いてみると、浴槽の下の方からも二ヶ所、お湯を注いでいる口があるのだと教えてくれた。
 「冬場は寒いので、下の方がぬるくならないように下から沢山入れるんです。そうすると上下の温度差があまり無くなります。でも夏場はぬるめで良いので下からのお湯は止めて、逆に上の湯口から勢いよくバシャバシャ入れたりするんですよね。その方が見た目も良いので」
 なぁるほど。
 「お湯加減はいかがでした?」
 「熱めでちょうど良かったです」
 「それは良かった」
 ついでにもうひとつ気になっていたことを。
 「赤湯の温泉は集中管理された共同源泉なんですか?」
 「ええそうですよ。でもお宿によって使い方は違いますけどね。循環しているところもあるし」
 もちろん大文字屋は掛け流し。加水もしていないそうだ。

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